「REITキーマンに聞く!」今回は、平和不動産アセットマネジメント株式会社 平野 正則 氏にJ-REIT市場とファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
銀行の不動産業向け貸出残高も高水準で、新規貸出意欲も旺盛です。
調達環境としては、感覚的には金融危機前を上回っていると思います。
逆にレンダーの貸出意欲を消化しきれるほどの物件が市場に出回っていないのが実情です。
リース会社のようにかつてのメザニンプレイヤーが物件の買い主になり、かつての融資先であった企業が、物件をマスタリースすることで、実質的に資金の貸付に近いスキームも見られるようになってきました。
J-REIT業界の銀行借り入れは、歴史的に見てもスプレッドが非常にタイトな水準まで縮小していますが、この環境下でも銀行がリスクを取れるという状況があとどれくらい続くかということを意識しなければなりません。将来も見据えて、今のうちに長い期間で調達し、なるべく金利は固定化しておくということを各社考えながら調達していると思います。
現在は金利がこれまでにない低水準です。金利が高くなると同時に、賃料が上がるというのが、健全な姿ですが、賃料が現状のままで金利だけが上昇していくということも念頭に置かなければなりません。それに対しては、借入期間の長期化や金利の固定化などで、ある程度対策を立てておくことが重要だと思います。
金利の上昇に関しては、みなさんデリケートになっていますね。
低金利が続くだろうと見ながらも、借入期間の長期化を進めています。今後も低金利が続くと見ているならば長期化しなくてもいいだろうとはなりません。
今後賃料が大幅に下がるというのは考えにくい経済環境になっていますが、果たして金利が上がった時に賃料も上がるのかということが、J-REITにとっては、気になる部分ではないでしょうか。
外国の方だけではなく、銀行、投信を含む個人、日銀など、国内の方も投資しているというのは、リーマンショック前に外国人投資家の投資が活発であった時とは異なり、投資家層の厚みも増して、健全な状況にあると思います。一方で金融機関は、レンダーでもあり、投資家の顔を持っていますので、J-REIT市場に大きな影響を持つ存在になっています。
債券利回りの低下によって運用収益の低下に直面した地銀、信金、信組などから、相対的に利回り水準の高いJ-REITに魅力を感じているという声をよく聞きます。実際、そのような投資家がメインプレイヤーになってきています。
個人投資家の皆様に関しては、説明会等を開きますと、来場者数も非常に多く、高い関心を持っていただいていると感じます。NISAが出来て、J-REITはNISAと親和性が高いということで、ますます関心が高まっているのだと思います。
説明会ではかなり専門的な質問もあり、例えば我々の投資法人では繰越利益はどう活用するのか等の質問が出るなど、深く研究いただいていると感じています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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