今回は、ジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社 藤村 隆氏にヘルスケア業界と ファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
今後の研究課題として、ヘルスケアREITの先進国として米国があります。米国REITにおけるヘルスケアREITの割合は10%を超え、住宅REITと同じ位の規模があると言われています。
しかし昔からヘルスケアREITの規模が大きかったわけではなく、ここ数年で急成長を遂げています。
なぜその成長があったのか、ヘルスケアREITがオペレーターとの関係をどういう風に構築しているのかを調べることは、日本のヘルスケアREITの成長を考える上で、1つのヒントになる可能性があります。
実は既に2年前に米国に行って介護施設の実態を調べています。日本の介護施設は、米国よりもサービスが充実して進んでいると思っていましたが、米国の介護施設も非常に充実したサービスを提供しており、優れた施設を提供していたのは大変驚かされました。思いの外、米国は自立者向けだけでなく要介護者向けのものも充実していると思いました。
よく投資家様から次のような質問を受けることがあります。
「ヘルスケア施設は世の中にそんなにないと思いますが?」「3つのヘルスケアREITは規模が小さいですよね?」「今後の外部成長性はあるのでしょうか?」というものです。しかし米国は既に大きな規模に成長しているという現実があり、今後は日本でもそうなると思っていますので、是非米国の例を研究していきたいと思います。
シニアレジデンスのオペレーターは、全国で7,000社あると言われており、現在でも毎年増えているという状況です。特に小規模なオペレーターが増えている状況で、裾野が増えている流れとなっています。
しかしこれからは、マーケットの淘汰、再編が進んでくるでしょう。
今後は業界として再編され上位のオペレーターの規模が、どんどん大きくなっていくと思われます。
その中でREITへの組み入れに対する適格性があるオペレーターは、上位200社位から基準を設けて絞り込んでいった一部の事業者ということになります。
オペレーターの収益源は、2つに分かれます。
シニアリビングの収益構造として、入居者から直接いただく利用料(プライベートペイ)、もう一つは社会保障制度に裏付けられた保険報酬(パブリックペイ)です。
この比率はビジネスモデルによって、かなり変わってきます。
例えば、要介護者向け施設で入居料金が安いものは、売上のプライベート比率が低くパブリックペイの比率が50%以上保険報酬に依存している場合があります。そうなりますと保険報酬が今回の改定のように下がってしまうことで売上に大きく影響がでてしまいます。一方で自立高齢者向けや高級な老人ホームでは、プライベードペイの比率が高くなりますので、改定でも売上への影響が小さくなります。
つまりビジネスモデルによって制度リスクをどのくらい抱えているのか、ばらつきがあります。
プライベートペイとパブリックペイの比率はビジネスモデルにより様々です。私どもは制度リスクをコントロールするためにも、色々なビジネスモデルの施設に分散投資することを1つの方針として心がけていく必要があると考えています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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