9月26日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
9月27日、「シン・ゴジラ」や「君の名は。」とヒット作が続く東宝株式会社(以下、東宝)がグループ不動産事業の再編を発表した。
具体的な再編の内容は、子会社の東宝不動産株式会社からまず飲食・物販事業、建築工事事業(東宝不動産の子会社が担当)を切り離し、2016年12月1日付で飲食・物販事業を株式会社東宝レストランサービスに事業分割の形で、建築工事事業を株式会社東宝サービスセンターに東宝不動産子会社合併の形でそれぞれ移管させる。そして残ったグループ保有物件のリーシング・管理業務を主事業とする東宝不動産の本体部分を東宝が2017年3月1日付で合併するというもの。
この再編により、東宝は中期経営戦略で掲げた「グループ不動産事業再編による基盤強化と新規取得」を加速させたい考え。
なお東宝の2016年2月期有価証券報告書を見ると、全事業では営業収入約2,294億円、営業利益約407.1億円。そのうち不動産事業は営業収入約621億円(全体比約27%)、営業利益約148億円(全体比約36%)となっている。また連結貸借対照表を見ると、総資産約3,921億円のうち不動産(建物及び構築物、土地、建設仮勘定の合計)は約1,467億円で全体の37%を占めている。
9月28日、SIA不動産投資法人の資産運用会社である株式会社シンプレクス・リート・パートナーズ(以下、シンプレクス・リート・パートナーズ)が、私募REIT組成の準備を開始するとともに、それに伴って社内体制を変更すると発表した。
まず私募REIT組成準備だが、2016年10月3日に設立の届出をし、11月上旬には投信法第189条に基づく内閣総理大臣による登録の実施が完了して運用業務を開始する見込み。また当該私募REITは主要投資対象を住居としてSIA投資法人(オフィスや商業施設が投資対象)と棲み分けを図る。
シンプレクス・リート・パートナーズの社内体制変更は、従来よりSIA不動産投資法人の資産運用を担当してきた投資運用部を「投資運用第一部」と改称し、新設私募REITの資産運用を担当する「投資運用第二部」を新設するというもの。
今年8月に発表されたSIA不動産投資法人の上場以来初の物件取得、今回の私募REIT運用に向けた動きと、2015年12月のみずほ信託銀行傘下入り以降、新しい動きが相次いでいるのが印象的である。
9月29日、東急不動産株式会社(以下、東急不動産)が傘下の資産運用会社3社を2017年4月1日付で再編すると発表した。
現在、東急不動産は傘下にアクティビア・プロパティーズ投資法人の資産運用を担当する東急不動産アクティビア投信株式会社、コンフォリア・レジデンシャル投資法人の資産運用を担当する東急不動産コンフォリア投信株式会社、ブローディア・プライベート投資法人(私募REIT)と私募ファンドの運用を担当する東急不動産キャピタル・マネジメント株式会社(以下、TLCM)を抱えている。
これが2017年4月1日付の再編後は、前述3REITの資産運用を担当する東急不動産リート・マネジメント株式会社、私募ファンドの運用を担当するTLCMの2社体制になる。
東急不動産は、この資産運用会社再編は資産運用会社の運用能力強化による各REITの投資主価値の向上、私募ファンド事業の強化に繋がるものとしている。
9月26日週の物件開発動向だが、以下の1件が発表された。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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