久保田 博幸(著)
個々の保有物件の良し悪しだけでなく、株式を始め他の様々な金融商品の市況からも大きな影響を受けているJ-REIT市場。その中でもとりわけ債券市場とは陰に陽に密接な関係を有しています。
例を挙げれば、長期国債とJ-REITの利回り格差(スプレッド)の動向は機関投資家の動向に大きな影響を与えますし、債券市場で決定される長短金利はJ-REITが借入を行う際の利息負担に直接的に反映されていきます。
そんな債券市場に目配りしようとした時、まず直面するのが「債券価格と金利の動きは逆」「長短金利の違い」「デュレーションの評価」といった数多くの分かりにくさ。
しかし、こうした分かりにくさに負けて前述のようにJ-REITやその他の金融商品に大きな影響を与える債券市場を全く無視してしまうことは投資家としてあまりに危険。
是が非でも分かりにくさの谷を越えて見識を高め、より良い投資成績に繋げたいものです。
その頼れるパートナーとしてお勧めしたいのが『最新 債券の基本とカラクリがよ~くわかる本[第3版]』。
著者は久保田博幸氏。金融アナリストとしてネットでの解説記事等でも有名な方ですが、本書では、著者が債券ディーラーとして長年蓄積してきた知見をベースに、債券と金利の基本、債券市場とそこで活動するプレーヤーの特徴、市場動向の読取り方、債券市場の歴史といった債券に関するイロハを分かりやすく説明してくれています。加えて第3版では黒田総裁率いる日本銀行が実施した異次元緩和、マイナス金利といった時事的なトピックについての説明も追加されているのが嬉しいところ。
国債の大量保有、マイナス金利の導入で債券市場に大きな影響を与えている日本銀行は、同時に多数のJ-REIT銘柄にとって投資口6%超を保有する大投資主ともなっています。今後、日本銀行が金融緩和を推進していくにしろ、出口戦略を模索していくにしろ、J-REIT市場が影響を受けることは間違いありません。そんな日本銀行の動きとその影響力を考える上でも、本書から得た知識は格好のベースとなってくれるのではないでしょうか。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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