1月4日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
1月4日、森トラスト株式会社(以下、森トラスト)が沖縄県のリゾートホテル「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」及びその運営会社サンマリーナ・オペレーションズ株式会社を2016年12月28日付で取得したと発表した。
取得対象となったシェラトン沖縄サンマリーナリゾートは、沖縄県那覇市と名護市のほぼ中間である国頭郡恩納村にあり、ビーチやマリーナ付属設備を擁するリゾートホテルである。その敷地面積は約8.3万㎡に及び、ほぼ半分が既存ホテル棟(客室200室)と2016年度内開業予定の新規ホテル棟(客室46室)に使用される一方、残り半分は駐車場や工事事務所、テニスコート等としての利用に留まってきた。この残余部分について、森トラストは「蓄積してきたホテル開発ノウハウを活かして」再開発を進め、ホテルをさらにバリューアップさせる考え。
また森トラストの発表では取得額と取引相手が示されていないが、当該ホテルは2006年2月以来外資系ホテル運営会社の株式会社イシン・ホテルズ・グループが所有してきたことから、同社が今回の取引相手だと考えられる(サンマリーナ・オペレーションズ株式会社も同社の傘下企業)。
今回のホテル取得以外にも森トラストは既に沖縄で2件の新規ホテル開発計画を進めている。同じ1月4日に森トラストは東証から「森トラスト・ホテルリート投資法人」の上場が承認されたと発表したが(上場予定日2017年2月7日)、これら沖縄での3案件が森トラスト・ホテルリート投資法人のパイプラインに加わってくるか注目される。
同じ1月4日、三菱化学物流株式会社が取締役社長の年頭挨拶(要旨)を発表し、その中で倉庫の拡充、新増設を進めていく意向を示した。
同社(非上場)は三菱系の化学・医薬企業を中心に各種物流サービスを提供しており、不動産の保有額(建物、土地、建設仮勘定の合計)は2016年3月期貸借対照表によれば約74.6億円、総資産約258億円に占める割合は約28.9%となっている。
ここで物流施設をめぐる全体的な状況に視点を移すと、より大型でより高機能な物流施設に対する需要の高まり、用地取得競争の激化による開発必要額の拡大は、利回りを求める内外の投資マネーの呼び水となって不動産市況活発化の一因となってきた。一方で開発する側の企業からすると開発コストを反映して高額化した物流施設の保有は、資産規模の拡大を通じてROEやROA、自己資本比率といった経営・財務指標の下押し要因となりかねない面がある。その対応策となるのがREITやその他ファンド等を利用した物流施設のオフバラ化だが、これが2017年も活発に行われるのか興味深いところである。
1月4日週の物件開発動向だが、特に目立つものは見受けられなかった。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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