1月30日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
1月31日、東急不動産株式会社(以下、東急不動産)が学生レジデンス開発事業に参入すると発表した。物件の新規開発の他、既存物件のリノベーションも行っていくという。
昨今の日本では少子高齢化による若年層人口の急減とそれが社会等にもたらす影響に高い注目が集まっており、実際、文部科学省中央教育審議会の基礎データによれば、18歳人口は1992年度の205万人から2014年度には141万人と3分の2程度にまで縮小している。
この数字だけを見ると、学生レジデンス開発事業の将来性に疑念が湧いてくるところだが、一方で同じ文部科学省中央教育審議会の基礎データの大学入学者数を確認すると、こちらは1992年度の54万人から2014年度の60万人へと堅調な上昇を示しているのである。
また独立行政法人日本学生支援機構の平成27年度外国人留学生在籍状況調査結果を見ると、日本が受け入れている外国人留学生の数も2011年度の約16.4万人から2015年度の約20.8万人と拡大傾向にある。こうした数字を背景に、東急不動産は学生レジデンス開発事業は底堅いニーズを期待できる分野であると判断し参入を決めたようである。
なお学生レジデンスについて他社の事例を見ると、既に伊藤忠都市開発株式会社(アドバンス・レジデンス投資法人のスポンサー)や日本土地建物株式会社(私募REIT日本土地建物プライベートリート投資法人のスポンサー)が開発事業への参入を発表している他、日本アコモデーションファンド投資法人や積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人、コンフォリア・レジデンシャル投資法人が物件を取得している。
2月1日、ヒューリック株式会社(以下、ヒューリック)が2016年12月期決算説明会資料を公表し、その中で私募REIT事業への参入を検討していることを明らかにした。
当該資料の記載によると、ヒューリックは2017年度下期を目途として私募REIT事業への参入を検討しているという。ヒューリックとしては、既に東証に上場しているヒューリックリート投資法人(ポートフォリオは総合型)に加え、異なる運用方針を持つ私募REITを新たに設立することで、グループ全体の不動産売却戦略を多様化したい考え。
なお一般社団法人不動産証券化協会発表の資料によると、2010年12月に1銘柄、保有資産総額194億円で始まった私募REIT市場は、2016年12月末時点で20銘柄、保有資産総額2兆円超となるまでに成長している。
2月3日、三井不動産株式会社及び株式会社三井不動産ホテルマネジメント(以下、それぞれ三井不動産、三井不動産ホテルマネジメント)が新ホテルブランド「ザ セレスティンホテルズ」を立ち上げたと発表した。
三井不動産は既に基幹ブランド「三井ガーデンホテル」で日本各地に20施設を展開しているが、訪日外国人観光客の増大や顧客意識の変化で多様化するマーケット・ニーズをきめ細やかに補足するため、新ブランドの立ち上げに踏み切った。
今後の事業展開だが、2017年9月に京都市東山区で「ホテル ザ セレスティン京都祇園」、2017年10月に東京都中央区にて「ホテル ザ セレスティン銀座」をそれぞれ開業する他、東京都港区の「セレスティンホテル」を2017年秋頃に「(仮称)ホテル ザ セレスティン東京芝」としてリブランドオープンさせる予定だという。
1月30日週の主な物件動向としては、以下の発表があった。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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