3月27日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
3月28日、大和ハウス工業株式会社と株式会社フジタ(以下、それぞれ大和ハウス工業、フジタ)がベトナム・ハイフォン市で進めているホテル開発の概要を発表した。
発表によると、両社は合同で出資している子会社を通じ、ハイフォン市中心部から車で約10分の敷地約1万㎡に客室数182室のロングステイホテル及び客室数269室のホテルをそれぞれ建設するという。6月に造成工事を始め、2020年に開業する予定(運用は、ホテルを株式会社オークラニッコーホテルマネジメント、ロングステイホテルを大和リビングマネジメント株式会社がそれぞれ受託する)。
開発地のハイフォン市は、ハノイ市の外港として長く栄えてきた一方、インドシナ戦争の発火点となり、ベトナム戦争時には米軍の猛爆や機雷封鎖を受ける等、苛烈なベトナム現代史の舞台ともなってきた。現在は港湾都市としての機能の他、同国有数の工業地帯としての役割も果たすようになり、交通インフラの整備や日本企業の進出・集積も進んでいる。そこから生じる日本人駐在員や出張者、観光客の宿泊需要を大和ハウス工業とフジタは取り込んでいく考え。
3月28日、三菱地所株式会社(以下、三菱地所)が兵庫県西宮市の「イオン甲子園店」について土地建物の信託受益権を2月28日付で取得していたことを発表した。
当該店舗は、2015年にイオングループが株式会社ダイエーを買収した際に運営を引き継いだが、阪神電鉄「甲子園駅」から徒歩約1分という好立地にもかかわらず、業績不振から抜け出せない状況が続いていたもの。
今回土地建物の信託受益権を取得した三菱地所は、詳細やスケジュールは未定としつつも、一度当該店舗を閉鎖しリニューアルを実施した上で新規商業施設としてオープンさせる考えを表明している。
なお甲子園駅近辺では三井不動産株式会社が商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと甲子園」を展開しており、今年1月から飲食ゾーンや屋外広場、キッズスペース等の大規模リニューアルを行っている。このライバルに対し、今回イオン甲子園店信託受益権を取得した三菱地所がどのようなコンセプトで対抗してくるのか興味深い。
3月29日、東証インフラファンド市場に日本再生可能エネルギーインフラ投資法人が上場した。当該市場における上場銘柄としては3銘柄目。
スポンサーは再生可能エネルギー発電事業とその関連サービスを展開しているリニューアブル・ジャパン株式会社(本店所在地:東京都港区)。同社は太陽光の他、風力や地熱、バイオマス等による発電も主要事業として掲げているが、今のところ開発実績として挙げられている発電所27カ所は全て太陽光発電(2017年3月29日時点での同社サイトによる)。そのうち8カ所が日本再生可能エネルギーインフラ投資法人のポートフォリオに組み込まれている。
当該投資法人の公募価格は93,000円であった一方、初値はそれを下回る89,200円。インフラファンド市場上場第一号であったタカラレーベン・インフラ投資法人は初値が公募価格を上回ったものの(公募価格100,000円 初値109,900円)、その後いちごグリーンインフラ投資法人、日本再生可能エネルギーインフラ投資法人と公募価格割れが続く形となった。今後の盛り返しに期待したい。
3月27日週の物件動向が、主なものとして以下の2件があった。いずれも首都圏での物流施設開発である。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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