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2017年09月04日

野村不動産HD、「統合レポート2017」を発表

8月28日週のニュース概観

(写真/PIXTA)

概況

8月30日、野村不動産グループの持ち株会社野村不動産ホールディングス株式会社(以下、野村不動産HD)が、財務情報や部門別事業状況等を掲載した年次レポート「統合レポート2017」を発表した。
不動産業界大手であると同時に野村不動産マスターファンド投資法人のスポンサーでもある野村不動産グループだが、「統合レポート2017」ではREITに直接的に関係するものとして以下の旨の記述があった。

・野村不動産マスターファンド投資法人について5~6年後に資産規模1.5兆円へと成長を目指す(※1)。
・野村不動産プライベート投資法人(私募REIT)について資産規模2,000億円に向けた着実な成長を目指す(※2)。
・私募ファンド事業は、都心の低利回り物件や再生可能エネルギー等、REITと競合しない分野で挑戦を進める。
・中長期経営計画(2025年まで)で掲げている優良賃貸資産の取得・開発への総額1.8兆円の投資について、
 取得・開発した物件の9,000億円程度はグループ内保有とし、残る9,000億円はグループREITへの売却に充てる方針。

※1:野村不動産マスターファンド投資法人の最新資産規模(2017年6月29日時点)は取得価格ベースで約9,273億円。
※2:野村不動産プライベート投資法人の最新資産規模(2017年8月31日時点)は取得価格ベースで約1,625億円

以上を踏まえると、野村不動産マスターファンド投資法人は今後も安定的な外部成長が見込めそうである。

8月31日、物流施設特化型私募REITセンコー・プライベート投資法人に対し、スポンサーのセンコーグループが保有物流施設3件を譲渡すると発表した。
センコーグループホールディングス株式会社とセンコー株式会社の発表によると、両社がセンコー・プライベート投資法人に譲渡するのは、埼玉県加須市、群馬県太田市、大阪府泉大津市で保有している物流施設3件。3件合わせた帳簿価格は約98億円で、これをセンコー・プライベート投資法人は約102億円で取得する(取得日2017年9月14日)。
今回の物件譲渡により、センコー・プライベート投資法人が運用開始以来スポンサーから取得した物件は14件、取得価格合計で約489億円となる。

9月1日、三井不動産株式会社(以下、三井不動産)が米国ニューヨーク市での大型再開発計画に参画すると発表した。
発表によると、同社が参画する再開発計画は、マンハッタンの敷地約6,400㎡に地下3階地上58階、延床面積約26万㎡の大規模オフィスビルを建設するというもの。2022年の竣工を目指して進められる当該再開発の総事業費は4,000億円を超え、うち9割を三井不動産側が負担する。
日本の不動産企業による対米投資としては過去最大の金額となる今回の案件だが、ここ最近三菱地所や住友商事等による米国不動産の開発・投資が報じられており、土地価格の上昇等で国内に投資・開発機会を見いだせない不動産市場プレーヤーが国外での活動を活発化させている構図が改めて鮮明となった。

物件動向

8月28日週の物件動向だが、特に目立つものはなかった。

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決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
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