10月2日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
10月2日、三菱地所株式会社(以下、三菱地所)等が設立した空港運営会社「高松空港株式会社」が、高松空港の運営実施契約を国と締結した。
高松空港は、香川県における空の玄関口としての役割を果たしているが、国は当該空港のより効率的な運営を求め、最短で2018年春にコンセッション方式(公共施設の所有権は国や自治体に残し、運営権を買い取った民間が施設を運営する方式)で民営化することを2015年に決定した。その後、運営権取得の応募と応募企業の選考が行われ、最終的に三菱地所を代表企業とするコンソーシアム(他に大成建設株式会社、パシフィックコンサルタンツ株式会社、シンボルタワー開発株式会社で構成)が選考を勝ち残った。
今回国と契約を締結した高松空港株式会社は、当該コンソーシアムが全額出資して設立された空港運営会社で、今後、2017年10月1日から2032年9月30日までの15年間にわたって高松空港の活性化、そして同空港の運営に取り組むことになる(なお契約期間については35年以内の延長オプション及び不可抗力等による5年以内の期間延長が認められている)。
人口の高齢化・減少と都市集中が同時進行する中、空港以外にも様々なインフラ施設について国や自治体の管理予算・能力の制約は厳しくなっており、民間資金・ノウハウをインフラ管理・活用に導入しようとする流れはさらに活発化していくとみられる。
10月5日、アセットマネジメント部門の受託資産残高が5,200億円を突破したとトーセイ株式会社が発表した。
発表によると、2017年第3四半期の受託資産は5,210億円に及び、前年第3四半期より700億円ほど増加した。伸びを牽引したのは私募ファンド資産の受託で、前年第3四半期より600億円以上の増加となった。
一方でREIT資産の受託残高に変化はなく、今後、同社がスポンサーを務めるトーセイ・リート投資法人が外部成長ペースを加速させていけるか、注目される。
同じ10月5日、野村不動産ホールディングス株式会社(以下、野村不動産HD)が、ホテル事業推進を目的として新会社を設立すると発表した。
10月17日設立予定の新会社の名称は「野村不動産ホテルズ株式会社」で、野村不動産HDの100%子会社となる。今後、10月24日にホテルブランドを発表し、2018年秋に上野エリアでホテルを開業する。
野村不動産グループがスポンサーを務める総合型REIT野村不動産マスターファンド投資法人だが、現時点でホテルの組入はなく、将来的に野村不動産ホテルズ株式会社が開発したホテルがパイプラインに加わってくることも想定される。
10月2日週の物件動向だが、主なものとして以下の2件の発表があった。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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