内藤 三千郎 (著)
英紙Financial Timesの「ECB、欧州銀のトルコ向け債権に懸念強める」報道と立て続けに発表された米トランプ政権の対トルコ鉄鋼・アルミ関税引上げで外為市場でトルコ・リラが大きく売り込まれ、金融市場はトルコを発火点とする新興国危機の可能性に震えています(そうした中で、日経平均に比べて東証REIT指数が比較的落ち着いた値動きという点は注目されます)。
このように市場が不安に覆われている時、投資家は判断材料を求めてとにかく大量の情報を求めがちです。
しかし、手にした情報が今後のトレンドを示してくれる灯火なのか、単なるノイズに過ぎないのか、判断することは簡単ではありません。
この悩ましい問題に向き合ったのが、今回取り上げる「日本株市場―相場を動かす情報とは何か」です。
著者の内藤三千郎氏は、1994年から外資系証券会社でストラテジストやアナリストとしてITバブルやリーマン・ショック、東日本大震災やアベノミクス開幕といったイベントに大きく揺れる日本株市場と相対してきた人物です。
そんな著者が自身の体験とそこから得たノウハウに基づき、市場の動きを見誤らないために注目すべき指標、情報を全5章の構成でまとめたのが本作品です。
個人的には、注目すべきマクロ指標を取り上げた第1章、デリバティブ取引が市場に与える影響を扱った第3章が特に興味深く読むことができました。
かつて巧みな外交で新興のドイツ帝国を一大強国に引きあげた「鉄血宰相」ビスマルクは、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」との言葉を残しました。
長らく続いた「適温相場」に終わりの気配が漂うようになってきた昨今、「次」に備えるためにも、これまで数多のイベントでガラリと様相を変えてきた市場と対峙して情報の見方を磨いてきた先達の著作に学ぶところは多いのではないでしょうか。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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