4月23日週、5月1日週のニュース概観
(写真/iStock)
4月26日、ケネディクス株式会社(以下、ケネディクス)が私募ファンド事業を分社化すると発表した。
発表によると、ケネディクスは今年5月内に100%子会社「ケネディクス・インベストメント・パートナーズ株式会社」を設立し、今まで本社で展開してきた私募ファンド事業を承継させるという。
ケネディクスの収益の大黒柱であるアセットマネジメントフィーを生み出すAUM(受託資産残高)は、総額では2009年の約9,400億円から一貫して上昇を続けて2017年には2兆円を突破するに至ったが、それは主にREITの成長に牽引されたものであった。
対照的に私募ファンドからのAUMは苦戦の時代が長く、2012年に約5,400億円を記録して以降は減少を続け、2016年には約3,600億円まで縮小した。この流れに変化が生じたのが2017年からで、同年には私募ファンドからのAUMは約4,800億円まで反転拡大し、2018年3月末時点には5,000億円超まで回復している。
その矢先の私募ファンド事業分社化であるが、年金基金や海外ファンド等の長期投資需要を追い風にAUMの2012年越えを実現できるか注目したい。
4月27日、鉄鋼大手の株式会社神戸製鋼所(以下、神戸製鋼)が進めていた不動産子会社「神鋼不動産」の売却について買い手が確定した。
今回、神鋼不動産の買い手となることが決定したのは、リース大手の東京センチュリー株式会社と不動産企業の日本土地建物株式会社(以下、それぞれ東京センチュリー、日土地)。
神戸製鋼は7月1日付で神鋼不動産の株式75%を手放し、東京センチュリーが70%、日土地が5%をそれぞれ取得する。
この売却により、神戸製鋼は株式25%を所有する少数株主として引き続き神鋼不動産の経営に参画するとともに東京センチュリーと日土地から合わせて約740億円の対価を手にすることになる。
一部製品の検査データ改竄といった不祥事からの企業建て直しの一環として進められた神鋼不動産売却だが、同社少数株主の地位を確保した上で売却資金も獲得と神戸製鋼にとって上々の結果になったと言えよう。
また、新たに神鋼不動産の最大手株主となる東京センチュリーも新たな収益源として不動産事業に注力する姿勢を示しており、今回の神鋼不動産買収を通じて神戸製鋼とのCRE分野におけるシナジー効果を生み出していけるかが今後の焦点となりそうだ。
4月23日週、5月1日週の物件動向だが、以下の1案件が発表された。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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