5月28日週のニュース概観
(写真/iStock)
5月30日、トーセイ株式会社(以下、トーセイ)が物流施設開発事業への参入を発表した。
事業第一弾は神奈川県相模原市で行われ、圏央道「相模原IC」から約4.5kmの敷地約5,900㎡に地上4階、延床面積約1.2万㎡の物流施設を開発するという(2020年3月竣工予定)。
そのトーセイがスポンサーを務めるJ-REITトーセイ・リート投資法人は、上場以来の目標であった資産規模500億円への到達を目前としている。次なる資産規模目標として「中長期的に1,000億円」を掲げているが、その実現に向け、同投資法人が投資対象に物流施設を加えることになるか注目したい。
なお、e-コマース市場や3PL需要の拡大を背景に活況が続く物流施設市場では、先週には不動産大手の三井不動産が4件の大型物流施設新規開発計画を発表し、先々週にはケネディクス商業リート投資法人が「ポートフォリオの最大20%以内で物流施設にも投資する」と表明するといった動きが相次いでおり、今後も目を引く動きが続きそうである。
5月31日、国土交通省が平成29年度の「不動産証券化の実態調査」結果を発表した。
それによると、同年度内に不動産証券化の対象として取得された不動産(現物及び信託受益権)は約4.8兆円だったという。
平成19年度に8.9兆円を記録した証券化対象不動産の取得額は、その後、所謂「ファンドバブル」の崩壊で平成21年度に1.8兆円まで急減した。そこから5年をかけて5.5兆円まで回復した後は微減傾向にあった取得額だが、平成29年度の取得額が前年度と同じ数字となったことで一旦歯止めがかかった形となった。
ビークル毎の傾向を見ると、REIT(J-REIT及び私募REIT)が買い手、私募ファンドが売り手という構図に変化はなし。用途毎での取得実績はオフィスが約41%を占めて最多、それに約18%で倉庫(物流施設)が続いている。
総じて過去の傾向を踏襲する形の平成29年度調査結果だが、不動産の開発資金を証券化で調達する「開発型証券化」で金額、件数ともにファンドバブル崩壊後では最大の数字(約4,400億円、70件)を記録した点は特に注目される。
5月28日週の物件動向だが、以下の案件の発表があった。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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