10月25日~29日のニュース概観
(写真/iStock)
10月25日から29日にかけての市場の動きだが、米国株式市場や中国経済への懸念から日本株も土日を挟んで続落となった。 対してJ-REITは長期金利の落ち着きと好調な業績を背景に土日を挟んで上昇を続けた。
この対照的な株式とJ-REITの地合を反映してか、25日から29日にかけて日銀は日本株ETF(「設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するためのETF」含む)に対して1.4千億円程度の買い入れを行う一方、J-REITの購入は見送った。
今後の市場動向については、10月31日に発表される中国製造業PMI、そして11月6日に投開票が行われる米国中間選挙が目先の焦点となってこようが、依然として低位にとどまる長期金利と好業績に支えられるJ-REIT市場は相対的に安定した値動きで推移するものと予想される。
10月26日、オリックス株式会社が連結子会社の株式会社大京(以下、それぞれオリックス、大京)に対してTOB(株式公開買付)を行うと発表した(買付期間は2018年10月29日から12月10日まで)。
大京は、マンションの開発・運営・販売に強みを持つ企業だが、バブル崩壊後は業績の低迷もあってオリックスからの出資を仰ぐようになり、2014年2月からはオリックスの連結子会社となっていた。
大京の株式64.1%を押さえて同社を連結子会社としていたオリックスが今回改めてTOBに踏み切った理由は、大京を100%子会社とすることで、自社不動産部門及びグループ内不動産会社オリックス不動産株式会社との連携を強めるためだという。
NTTとNTT都市開発の案件、そして今回の案件とグループ内不動産事業体制再編型のTOBが続くが、今後、他の企業グループも追随してくるか非常に注目される。
同じ10月26日、不動産を賃借で調達してストレージ(レンタル収納スペース)やオフィスとして活用しているエリアリンク株式会社(以下、エリアリンク)が、ストレージ特化型REITの組成に向けた動きを発表した。
エリアリンクの発表によると、当該REITは上場ではなく私募REITとして運用することを想定しており、2022年を目途に総資産200~300億円の規模で組成したいとしている。
これまでにりそな銀行等と組んでストレージ特化型の不動産私募ファンドを2件組成してきたエリアリンクだが、もしストレージ特化型REITが実現すれば日本初の取組みとなる。
これまでにも取り上げてきた油圧システム製品大手のKYBグループによる免震・制振用オイルダンバー不正だが、 29日までに各J-REITが出したリリースまたは投資法人サイトでの情報発表をまとめると、以下のような状況である(並び順はリリースや投資法人サイトでの開示順)。
全61銘柄中56銘柄がリリースや投資法人サイトで情報開示済となっており、ほぼほぼ情報が出そろった状態と言えよう(内訳は、不適合品使用なし:46銘柄 不適合品又はその可能性のある製品使用あり:10銘柄)。
なお、不適合品の使用が確定した場合であっても、KYBグループが速やかに不適合品を交換する方針を示していることから、物件やJ-REITの運営に与える影響は限定的と見られている。
<保有物件での不適合品使用なし>
・プレミア投資法人
・平和不動産リート投資法人
・日本アコモデーションファンド投資法人
・大和証券オフィス投資法人
・日本ヘルスケア投資法人
・日本賃貸住宅投資法人
・ジャパンエクセレント投資法人
・野村不動産マスターファンド投資法人
・グローバル・ワン不動産投資法人
・アドバンス・レジデンス投資法人
・産業ファンド投資法人
・タカラレーベン不動産投資法人
・トーセイ・リート投資法人
・マリモ地方創生リート投資法人
・ユナイテッド・アーバン投資法人
・ジャパンリアルエステイト投資法人
・伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人
・MCUBS MidCity 投資法⼈
・日本リテールファンド投資法人
・サムティ・レジデンシャル投資法人
・オリックス不動産投資法人
・いちごオフィスリート投資法人
・いちごホテルリート投資法人
・フロンティア不動産投資法人
・コンフォリア・レジデンシャル投資法人
・大江戸温泉リート投資法人
・Oneリート投資法人
・投資法人みらい
・福岡リート投資法人
・ラサールロジポート投資法人
・積水ハウス・リート投資法人
・ヘルスケア&メディカル投資法人
・三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
・ザイマックス・リート投資法人
・CREロジスティクスファンド投資法人
・インヴィンシブル投資法人
・東急リアル・エステート投資法人
・三菱地所物流リート投資法人
・インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人
・スターアジア不動産投資法人
・イオンリート投資法人
・阪急阪神リート投資法人
・さくら総合リート投資法人
・日本リート投資法人
・日本ロジスティクスファンド投資法人
・ジャパン・ホテル・リート投資法人
<保有物件で不適合品、またはその可能性のある製品が使用されていた>
・ヒューリックリート投資法人(1物件)
・大和ハウスリート投資法人(1物件)
・日本プロロジスリート投資法人(1物件)
・日本プライムリアルティ投資法人(1物件)
・日本ビルファンド投資法人(1物件)
・アクティビア・プロパティーズ投資法人(1物件)
・GLP投資法人(1物件)
・森ヒルズリート投資法人(1物件)
・ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(1物件)
・スターツプロシード投資法人(1物件)
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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