5月7日週のニュース概観
(写真/iStock)
5月8日、ユナイテッド・アーバン投資法人が個人向けグリーンボンドの発行を決定した。
持続可能性や環境への影響を考慮した所謂「ESG投資」が機関投資家の行動指針として注目を集めている中、J-REITでも保有物件について環境認証を取得する、環境性能に優れた物件の取得等に充てるためのグリーンボンド発行に踏み切るといった動きが出ているが、個人投資家を対象としたグリーンボンドの発行はJ-REITではこれが初となる。
今回同投資法人が個人投資家向けに発行するグリーンボンドは正式名称「ユナイテッド・アーバン投資法人 第 19 回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)」、愛称は「グリーンゆうゆう債」という。
同投資法人債への申込みは5月9日から22日までSMBC日興証券で行われ、申込単位は100万円、発行総額100億円、利率は年0.448%、償還期間7年(償還日は2026年5月22日)、利払いは5月と11月の年2回という内容。
同投資法人が2018年11月期内に調達した有利子負債の表面金利0.40%をやや上回る利率だが、同期末時点の有利子負債全体の加重平均金利0.59%よりは低い。
今回の投資法人債発行で調達した資金は、環境認証等に基づいて同投資法人が定める「グリーン適格資産」に該当する物件の取得資金や取得のために借り入れた資金の返済に充当されるという。
そもそもJ-REITが投資法人債を発行する場合は機関投資家を対象として発行することが大半だが、ユナイテッド・アーバン投資法人はJ-REITで初めて個人投資家向け投資法人債を発行した投資法人でもある。
今回の「グリーンゆうゆう債」発行とあわせて個人投資家を対象としたデット・ファイナンスに前向きな同投資法人の姿勢が窺える。
同じ5月8日、物流施設の開発・運用で国際的な大手であるGLP Pte. Ltd.の設立したファンドにアリアンツ・リアル・エステートが6億ドル(660億円相当)出資することが明らかになった。
アリアンツ・リアル・エステートはドイツに拠点を置く保険、資産運用大手アリアンツ・グループの不動産部門である。
現在同社は欧州や米国、アジア太平洋地域の不動産を対象として約635億ユーロ(7.8兆円相当)の投資を行っており、うち約55億ユーロ(6,800億円相当)を物流施設向け投資に振り向けている。
今回アリアンツ・リアル・エステートが出資をするのは中国の各都市と日本の首都圏・関西圏で先端技術を備えた物流施設の開発・運用を行うことを目的にGLP Pte. Ltd.が組成したファンド。
GLP Pte. Ltd.は既にカナダの公的年金運用機関CPPIBと共同で日本での物流施設開発・運用を目的としたファンドを複数設立・運営しているが、ここで新たな投資家と組んで極東地域における先進的物流施設の開発・運用をさらに加速させる構え。
GLP Pte. Ltd.の日本部門「日本GLP株式会社」はJ-REIT「GLP投資法人」のスポンサーであり、こうしたスポンサーグループの物件開発加速の動きは同投資法人のパイプライン増強にも追い風となろう。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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