今回は、ADインベストメント・マネジメント株式会社 取締役 工藤 勲氏に業界動向やアドバンス・レジデンス投資法人の特徴に関してインタビュー形式でお話をしていただきました。
略歴:工藤 勲(くどう いさお)氏
2018年現職に就任。株式会社ケン・コーポレーションを経て、ADインベストメント・マネジメント株式会社入社。資産運用に従事し、資産運用部長や運用本部長代行を歴任。投資法人のポートフォリオ構築・IR戦略を手掛ける。
住宅REITに関しては、2015年以降、稼働率の上昇や賃料単価の上昇で内部成長を確実に実現してきましたが、2020年に新型コロナウイルスの発生によって状況が変わりました。
REIT市場全体とみれば、これからどうやって回復していくのかといった岐路に立っている状況と認識しています。 従ってコロナ前と状況が少し変わってきています。
本来REITの位置付けは、ミドルリスク・ミドルリターンの金融商品として、以前は5%程度、今は3%程度の利回り水準と考えられています。国債に対しイールドスプレッド3%からすればあり得る水準ですが、相対的に住宅REITは他のアセットと比較しても価格が少し高めだと思います。
現状オフィスREITが戻り難い印象なので、消去法的に住宅REITが買われているかもしれませんが、背景には住宅REITの分配金の安定性があると思います。
我々がIR活動する中で、安定分配が求められるご意見も多く、稼働は少し落ちていても、分配金が安定しているので、住宅REITは底堅く安心して見ているというお声を頂いています。
現状は、住宅REIT全般で東京のシングルタイプは少し苦戦しています。入替え時の賃料水準も従前はプラスでしたが、現在は少しマイナスになっています。その一番の要因は、人口流入が減少していること、例えば転勤や転職など就業における人の流れが止まっていることです。従って新築マンションの大量供給というよりも、既存物件の空室在庫が増えたので、埋め戻しに苦労して、募集条件を緩和したことが、賃料の下落に反映されていると見ています。
今後については、東京23区外に人が流れている傾向が今後も一定程度あると思いますが、それが賃貸マーケットに大きく影響を及ぼすとは考えにくく、それ程出ていかないと思います。その理由は、東京中心部は圧倒的にインフラが整っているので、その魅力を捨ててまで東京から大きく離れるのは考えにくいと思っています。
今後ワクチンや治療薬の状況をみながらですが、感染状況が沈静化すれば、転入者も戻ってくると思っていますので、入退去の多い来春に戻ってくることを期待しています。弊社が運用しているアドバンス・レジデンス投資法人の業績予想を作る上では仮に2023年春まで今と同じ状況であっても分配金は維持できる予想を出していますが、ポジティブな上振れを期待しています。
そうですね。昨年の2月~4月の転入者は4万人程度でしたが今年は3万人程度に減りました。東京23区内の人口は2021年も流出が続いていますが、コロナ前より転出者数が増えているのではなく、転入者数が少ないので、差引き減っている状況です。そのため転入者の状況は重要となります。
非常に高い状態が続いていて、コロナの影響は全くありません。むしろアセット選別の中で住宅に資金が集まっている状況です。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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