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特集!インフラ投資法人「いちごグリーンインフラ投資法人」インタビュー(2)
今回は、いちご投資顧問株式会社 グリーンインフラ本部長 日色 隆善氏にファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。
2.太陽光発電設備の収益安定性について
――投資家への分配という意味では、収益の安定性や成長性が重要になってくると思います。改めて投資家にアピールする点で安定性についてお話いただければと思います。
第一に、国が定めた固定価格買取制度(FIT)に裏付けられた商品だということです。
東日本大地震以降、再生可能エネルギーに対して急速に国が注力する中で、この固定価格買取制度が20年間の収益を保証しています。
もちろん、買取価格の保証も、その前提になる日射量が安定していなければ収益を生み出すことができません。その点、太陽光発電所は、平年並の日射量から15年、20年に一回程度の悪い若しくは良い日射量でも統計上は、平年並みの日射量に対して±5%程度のブレなので、長期的にみても非常に安定的な収益をもたらします。
短期的には雪や雨などはありますし、例えば今年1月の日射量は良くありませんでしたが、1年間、または長期的にみると過去の実績とそれほど大きなブレはありません。収益性は、非常に安定的であると思います。
―― 一般の個人投資家からみると太陽光発電は天気の影響を受けやすいのではとのイメージもあると思いますが、その点に関しては通年というスタンスでみると大きな影響はないということでしょうか。
J-REITでは6ヶ月決算が大半であると思いますが、いちごグリーンでは1年決算、つまり12ヶ月決算となっています。
日本には四季があり、季節の移ろいにより日射量に変動が生じます。日照による発電が収益の源泉となるいちごグリーンでは、12ヶ月決算とすることで季節の変化、すなわち天候の影響による収益の変動を極力排除しています。
特に安定的な長期運用が商品の基本コンセプトとなっていますので、12ヶ月決算の採用も基本コンセプトを反映させている点になっています。
―― 日照面でポートフォリオの地域的分散も重要になると思いますが、その点についていかがでしょうか。
日本海側は日照が弱く、保有する発電所は比較的少なくなっています。
その一方で、雪が降っても北海道の一部のエリアは日照が非常に良く、土地が安いことから借地料を抑えられます。また、気温が低い方が電気製品である発電設備にとっては環境が良いことから北海道は適していると言えます。
いちごグリーンでは北海道が1/3、沖縄が1/3という気候的にも地域分散が効いたポートフォリオになっています。昨年11月、12月は北海道で予想よりも雪が多く、パネルの雪が落ちないこともありました。日射量が予想より少し下回ってしまいましたが、その一方で沖縄は日照が良かったこともあり、全体でみると大きな影響はありませんでした。
また、6月の頃は梅雨に入りますが、北海道は梅雨がなく非常に良く発電してくれる状況です。 それらを見ると非常に地域分散が効いていると思います。1年間でならすことで安定的であり、そのうえで地域分散も効いているポートフォリオであると自負しています。