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資産運用のパフォーマンス測定【第2版】-ポートフォリオのリターン・リスク分析-
アセットマネジメントOne (編著)
資産運用のパフォーマンス測定【第2版】-ポートフォリオのリターン・リスク分析-
優れた戦略家として約2,500年に及ぶ不動の名声を勝ち得ている孫子の言葉に次のようなものがあります。
「彼を知り己を知れば百戦殆ふからず。彼を知らざるも己を知れば一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば戦ふ毎に殆ふし」。
「彼(敵)と自身の状況を十分に把握しておけば百戦百勝」という前の部分は有名ですが、ここで注目したいのが真ん中あたりの部分です。
「彼(敵)の状況を把握できなくとも、自身の状況さえしっかり把握しておけば五分五分に戦える」とあります。
投資の世界も似た面があろうかと思います。
自身のポートフォリオの運用成績はリスクや投入金額に比して適正な状態にあるか、調整局面入りや突発的な価格急変で一発退場となってしまうような構成になってないか、こうした自身の状況を適切に把握しておくことが市場での長い生き残り、ひいては千載一遇の投資チャンスに巡り合える可能性を高めることに繋がります。
では、自身のポートフォリオの状態を把握するためには具体的にどのような知識や方法を身に着けていけばよいのでしょうか。
資産運用会社アセットマネジメントOneの中の人々を著者とする「資産運用のパフォーマンス測定【第2版】-ポートフォリオのリターン・リスク分析-」は、書名がズバリさすように自身のポートフォリオの状態を把握するために必要な知識・計算を一通り網羅した格好のテキスト兼問題集です。
本書は資産運用会社でポートフォリオのリスク・リターン分析業務に就くことになった人々を想定読者としているのですが、収益率やリスクの分析・把握に重きを置いた構成は、個人投資家にとっても有益な情報・ノウハウを多く含んでいます。
また取り上げられている知識や計算のやり方も基礎部分を重視しているため、陳腐化を気にすることなく末永く付き合える内容になっている点も嬉しいところ。
「俺たちは雰囲気で投資をやっている」状態から抜け出し、市場で長く生き残る投資家への一歩を踏み出したいとお考えの方にお勧めしたい一冊です。