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野村不動産、ベトナムで賃貸オフィス投資を開始
1月22日週のニュース概観
(写真/iStock)
概況
1月22日、野村不動産株式会社(以下、野村不動産)がベトナムで大規模オフィスビルの持分24%を取得したと発表した。
持分を取得した大規模オフィスビルはベトナムの経済的中心地ホーチミン市にある「Sun Wah Tower」で、野村不動産は取得分のスペースを賃貸事業に充てるという。
野村不動産は2025年3月までの中長期経営計画で海外事業に総額3,000億円の投資を行うとしており、これまでにも東南アジアで分譲住宅や商業施設の賃貸事業を行ってきた。オフィス賃貸を目的とした東南アジア投資は今回が初だが、引き続きアジア圏を中心に海外投資を進めて高い経済成長に伴う不動産需要を取り込んでいく構えを示している。
同じ1月22日、不動産を対象としたクラウドファンディングやアセットマネジメント事業を手掛けるロードスターキャピタル株式会社(以下、ロードスターキャピタル)が、個人を対象とするクラウドファンディング型エクイティ不動産投資商品のサービスを開始すると発表した。
インターネットを利用し不特定多数の投資家から資金を集めて運用するクラウドファンディングの仕組みを利用した不動産投資はこれまでにも存在したが、それらは全て集めた資金を元本と利払いが保証された貸付(ただし、保証される範囲は契約内容等による)という形で運用するものであった。
今回ロードスターキャピタルがサービス提供を決定したエクイティ型商品は、集めた資金が出資分(株式会社の株式とほぼ同等)として運用されるため、貸付型商品に比べてリスクは高くなるものの、より高い投資利回りを得ることが可能となる。
クラウドファンディング型エクイティ不動産投資商品を扱うために必要な金融庁への登録を済ませたロードスターキャピタルは、今後エクイティ型投資商品の第一号組成に着手していくという。
1月24日、積水ハウス・リート投資法人と積水ハウス・レジデンシャル投資法人が2018年5月1日を効力発生日とする合併契約を締結した。
大手デベロッパーの一角である積水ハウス株式会社を共通のスポンサーとするREIT同士の合併だが、存続法人となる積水ハウス・リート投資法人はこれまでオフィスを中心とした投資を行ってきたが、今回の合併で住居特化型の積水ハウス・レジデンシャル投資法人を吸収した後はオフィスと住居を主要投資対象とする総合型J-REITに衣替えする。
また両REITの資産運用会社もこれに合わせて合併することとなり、2018年5月1日付で積水ハウス・リート投資法人の資産運用会社積水ハウス投資顧問株式会社が積水ハウス・レジデンシャル投資法人の資産運用会社積水ハウス・アセットマネジメント株式会社を吸収し、会社名を吸収相手から引き継いで改めることも明らかとなった。
積水ハウス・リート投資法人、積水ハウス・レジデンシャル投資法人ともに資産規模が2,000億円を超えた所で実行された今回の合併だが、スポンサー・サポートを一本化させることで今後外部成長を加速させていけるか否か、注目したい。
物件動向
1月22日週の物件動向だが、特に目立つものはなかった。