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ケネディクス、日系投資家向け海外不動産ファンドの運用開始
11月13日~19日のニュース概観
(写真/iStock)
11月14日、ケネディクス株式会社(以下、ケネディクス)より2件の発表があった。
まず1件目は、日系機関投資家を対象とする海外不動産投資ファンドの運用開始である。
発表によると、当該ファンドの名称は「KDA CAPITAL SQUARE LIMITED PARTNERSHIP」(略称はKDA Fund)といい、投資対象はシンガポールのオフィス街に位置する大型オフィスビルCapital Squareの持分25%。
資産規模は約1.2億シンガポールドル(101億円相当)で、ケネディクスのシンガポール子会社Kenedix Asiaを含む日系機関投資家5社が参画する。
なおケネディクスは2017年3月にマレーシア上場REITのAmanahRaya REITにスポンサーにもなる等、東南アジア不動産を対象とするファンド事業に力を入れている。
続く2件目は、ケネディクス商業リート投資法人の物件売却の受け皿となるSPCへの出資である。
資産入替等を通じたポートフォリオの質向上に力を入れているケネディクス商業リート投資法人は、保有物件の中で比較的NOI利回り等が劣後するソララプラザ(宮城県仙台市 テナントは大塚家具)の売却を発表していた。
今回ケネディクスが発表したのは、そのソララプラザを取得するSPC「合同会社KRF74」への匿名組合出資である。この出資により、合同会社KRF74はケネディクスの連結子会社となる。
J-REITでは、投資法人が陳腐化の進んだ物件をスポンサーグループ企業に売却し、購入したスポンサーグループ企業が当該物件のリノベーション、増改築を行った後に付加価値分を上乗せした価格で当初保有していた投資法人に再び売り渡すという取引が行われることがある。
今回のケネディクス商業リート投資法人のソララプラザ売却についても、完全に外部に売却する道は採らなかったことから、ひょっとしたらケネディクスは上記のような取引も将来的に想定しているのかもしれない。