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1月日銀政策決定会合行われる
1月21日週のマーケット概観
(写真/iStock)
マーケット全般
1月22日週は22日から23日にかけて日銀政策決定会合が行われた。
気になる日銀の金融政策方針や景気認識だが、まず「当面の金融政策運営について」を見ると、当該会合で決定された当面の金融政策運営は現状維持と言えるもので、2%の物価目標を実現するために従来の質的・量的緩和を継続していく方針が確認された。
また上記方針を実現するための政策手段についても特段の変更点はなく、短期金利を-0.1%として長期金利はゼロ%程度で推移するように長短金利操作を行っていくこと、リスクプレミアムの適正化を目的にETFの年間買入枠を6兆円、J-REITの年間買入枠を900億円として適宜買入を行っていくことがそれぞれ前回会合に引き続いて決定された。
ただし、J-REIT買入については、2018年の買入実績額が552億円にとどまったこともあり、2019年も買入枠にかなり余裕を残した状態で1年を終える可能性があろう。
続いて「経済・物価情勢の展望 2019年1月」では、世界経済の拡大基調と政府支出や日銀緩和による下支えによって2020年度までは景気は拡大傾向を続けるとの見方を示す一方、現状の物価上昇ペースは企業の慎重な賃金・価格設定スタンスに抑えられる形で弱めの動きに留まっているとし、今後企業が賃金・価格設定スタンスを積極化させていくことに期待を示した。
物価見通しについては2018年度が+0.8%、2019年度が+1.1%、2020年度は+1.5%という見通しを示した。
昨年10月時点での見通しは2018年が+0.9%、2019年度が+1.6%、2020年度は1.6%だったので見通し対象全年度で下方修正である。
以上、日銀が今回示した政策方針や現状認識、今後の見通しを素直に信じるならば、2019年の日本は、緩やかな拡大基調を続ける景気と低金利環境が共存するゴルディロックス経済を昨年に引き続いて享受することが期待できる。
だが、世界経済に目を転じると、中国や欧州で景気の減速感が強まっており、ネガティブニュースで市場が大きく揺さぶられる危険性は今後より高まってくると予想される。
ゴルディロックスのつもりでいたら三毛別羆事件に遭遇してしまった、ということのないよう用心には用心を重ねたい。