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2020年10月28日

決算情報拾い読み 日本アコモデーションファンド投資法人

2020年8月期(第29期)決算説明会資料

今回取り上げるのは、2020年10月19日に開示された日本アコモデーションファンド投資法人(以下NAF)の29期(2020年8月期)決算説明会資料です。
資産運用会社は、三井不動産株式会社の100%子会社である株式会社三井不動産アコモデーションファンドマネジメントにて、NAFは2006年8月に上場しています。

 

ポートフォリオ投資方針等

投資クライテリアと立地
      NAFの特徴と戦略として、『アコモデーション資産』((主として居住及び宿泊の用に供される不動産(賃貸住宅)・ホスピタリティ施設(寮社宅・サービスアパート・シニア住宅・宿泊施設))への投資を謳っている。運用比率では90%以上を賃貸住宅(2020年8月末実績95.0%)、投資エリアでは、80%以上(2020年8月実績85.2%)を東京23区内としている。

 

第29期のトピックス

1.投資環境
      本投資法人の主要な投資対象である賃貸住宅市場においては、外出自粛の影響などからテナントの成約が前年同期に比べて減少したものの、解約も同じく減少したことから、主要エリアの稼働率はおおむね順調に推移した。
      不動産売買市場では、取引件数、売買金額とも減少したが、稼働や収益が安定的である賃貸住宅に関する投資家の需要は底堅く、感染拡大による影響は限定的なものとなった。

2.新型コロナウイルス感染症の影響について
      ・成約件数:外出自粛や緊急事態宣言等により4~5月にかけて大幅に減少
      ・解約件数:前年同期に比べ減少
      ・稼働率:96.8%(期初予想比0.7ポイントマイナス)
      ・入替え時賃料変動率:+6.7%と引続き高水準
      ・賃料の減免・猶予:店舗・ホスピタリティ施設で支払い猶予2件(賃貸住宅はなし)
      稼働率は低下したが成解約数の減少によりテナント入替費用等が減少したため、通常の奇数期とは逆に、利益が押し上げられた。賃料上昇の効果は継続しており、これも相まって既存物件の収益は予想を上回った。

3. 外部成長
      28期の物件異動は、2020年3月に「パークアクシス赤坂」(共有持分55%・取得価格24.20億円)、2020年7月に「パークアクシス押上テラス」(共有持分70%・取得価格40.64億円)を取得。その結果、27期末時点の保有資産合計は128物件(取得合計3,162億円)となった。

4. 内部成長
      ポートフォリオの約95%を占める賃貸住宅の29期末稼働率は、96.4%と過去2年は下回るものの、引続き高水準を維持。賃貸住宅の入替え時賃料変動については、28期の上場来最高である+7.0%から減少に転じ+6.7%になり、26期(5.8%)・27期(6.5%)を上回る水準ではあるが、11年続いた入れ替え時賃料の上昇もピークアウトした感もある。この上昇率については特に東京23区内の物件が牽引しているが、地方主要都市の物件についてもプラスを維持している。更新時の賃料動向についても上場来最高の+0.6%と11期連続プラスとなり、賃料坪単価についてもポートフォリオ全体では、12,070円/月・坪と前期比+0.38%となっている。

5. 資金調達の概要
      2020年7月に当投資法人としては初のグリーンボンドとなる第3回無担保投資法人債(金額20億円、期間10年)、および第4回無担保投資法人債(金額20億円、期間10年)を発行し、既存借入金のリファイナンスを行った。その結果29期末の総有利子負債は1,575億円(前期比+40億円)、長期負債比率は98.1%、長期固定負債比率は95.6%、総資産有利子負債比率(LTV)は51.5%、長期有利子負債の平均残存年数は4.6年、期末時点の加重平均レートは0.55%となった。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

日本アコモデーション投資法人決算説明会拾い読み

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