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2023年08月29日

決算情報拾い読み ジャパンエクセレント投資法人

2023年6月期(第34期)決算説明資料

今回取り上げるのは、2023年8月17日に開示されたジャパンエクセレント投資法人(以下JEI)の34期(2023年6月期)決算短信・決算説明会資料です。
資産運用会社は、日鉄興和不動産(出資比率54%)、第一生命株式会社(出資比率26%)が出資するジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社にて、JEIは2006年6月に上場しております。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ運用基準(決算説明会資料より抜粋)

ジャパンエクセレント投資法人  決算説明会拾い読み

 

ジャパンエクセレント投資法人  決算説明会拾い読み

 

第34期のトピックス

1.投資環境

不動産売買市場におけるオフィス物件の動向については、一部の海外投資家の動きが鈍くなる面もあったが、日銀の金融緩和スタンスを背景とする良好な資金調達環境や、内外金利差等の要因により、国内外の投資家の取得意欲は引き続き旺盛であり、厳しい物件取得環境が続いた。

オフィス賃貸市場では、コロナ禍の影響が弱まるにつれ、テナントの動きも活性化しており、特に駅に近い、環境性能や快適性に優れる等、移転によるオフィス環境の改善を目的とした動きがみられるようになっている。東京都心の空室率は昨年秋頃から6%前半から半ばの横這い状態(三鬼商事株式会社公表)となっているが、リモートワークの定着や外資系企業の移転ニーズの弱まり、2023年の東京都心を中心とした オフィスの新築物件の供給量増加等による需給懸念により、新規成約賃料水準は下落基調が継続することとなった。

 

2. 外部成長

大口テナント退去の影響から稼働率が低迷していた興和川崎西口ビル(売却価格160.5 億円)を2023年6月にスポンサーである日鉄興和不動産株式会社に売却し、その売却損をJEI京橋ビルの 80%(売却価格50.4億円)を売却した売却益で相殺させるとともに、入替物件として日鉄興和不動産株式会社より中規模ハイグレードオフィスビルBIZCORE築地(取得価格98億円)を7月に取得することとした。

当期末における本投資法人の全保有運用資産は35件、取得価格総額は2,654億円となった。

 

3. 内部成長(決算説明会資料より抜粋)

■着実な埋戻しと低稼働物件の入替が奏功し、期末稼働率は 計画比+2.1ptの96.5%へ回復
■退去防遏を最優先に条件交渉に柔軟に対応
■電気料金上昇への対応としてテナントの条件変更を実施

保有物件については、97%台の巡航稼働率を目指し、マーケット動向を的確に考慮した中長期的な視点でのリーシング活動に取り組んでいる。既存テナントについては、良好なリレーションの維持とビルに対する満足度の向上を基本方針として、賃料水準の維持・向上、解約防止に努めており、稼働率ならびに賃貸事業収入は安定的に推移している。また、戦略的かつメリハリのある追加投資による物件競争力の向上を、適正なコストコントロールに基づいて実施している。

 

4. 資金調達の概要

当期は、3月に既存の投資法人債20億円の償還に伴い同額の起債を実施した。また、返済期限が到来した借入金については、物件の入替に伴う資金収支を勘案して、借換えの時期を適切に調節することとし、6月に80億円の返済を一旦実施することで金融コストの削減を図った。

これらの結果、当期末における有利子負債平均残存期間は3.8年(前期末比0.2年短期化)、期末平均有利子負債金利は0.69%(前期末比0.03ポイント低下)、総資産有利子負債比率(総資産LTV)は、返済期限が到来した借入金の一部を返済したことで42.0% (前期末比1.7ポイント低下)となった。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

ジャパンエクセレント投資法人  決算説明会拾い読み

 

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