REIT注目記事
決算情報拾い読み ユナイテッド・アーバン投資法人
2023年11月期(第40期)決算説明資料
今回取り上げるのは、2024年1月19日に開示されたユナイテッド・アーバン投資法人(以下UUR)の40期(2023年11月期)決算説明資料です。
資産運用会社は、丸紅株式会社を親会社とする丸紅リートアドバイザーズ株式会社にて、UURは2003年12月に上場しており、2010年12月にはUURが合併存続法人となって日本コマーシャル投資法人と合併しております。
ポートフォリオ投資方針等
ポートフォリオ戦略
UURは、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他(コールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設)を投資対象とする。主な投資地域は、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺不動産を対象とする。概ね首都圏の投資比率は50%以上。 LTVの上限については、60%を目途とする。
第40期のトピックス
1.投資環境
不動産賃貸市場については、当期も全体としては概ね堅調に推移した。
商業施設では、物価上昇の影響はあるものの、円安を追い風とする訪日外国人数及び消費額の増加により、売上は上昇傾向にある。
ホテルについては、国内需要の拡大や訪日外国人数の増加により、客室稼働率、客室単価いずれも回復傾向が続いており、一部のホテルでは客室単価がコロナ禍前の2019年の水準を上回る状況にある。
オフィスビルでは、海外で課題となっている従業員のオフィス離れによる需要減は日本ではみられず、特に東京では大量供給による空室率の大幅上昇が懸念されたものの、面積拡張や立地改善を目的とした移転需要は底堅く推移している。賃料については、東京ビジネス地区等でやや弱含みの傾向が続いている。
住宅では、いずれの地域においても引き続き需要は底堅く、稼働率及び賃料は安定的に推移している。
物流施設については、首都圏をはじめ全国の主要都市周辺部で供給が続いており、稼働率は弱含みの傾向にあるものの、賃料は横ばいで推移している。
2. 外部成長
当期においては、2023年6月1日に『東松戸ショッピングセンター(店舗)』(取得価格:22億円)、2023年7月31日に『博多祇園開発用地』(取得価格:23億円)を取得、2023年6月1日に『グランルージュ栄(共同住宅)』(売却価格:14.5億円)を売却した。
当期末時点において、UURが保有する物件は、商業施設37件、オフィスビル35件、商業施設とオフィスビルの複合施設1件、ホテル21件、オフィスビルとホテルの複合施設2件、住居25件及びその他20件の合計141件(取得価格の総額6,918億円)であり、当期中における各月末時点のポートフォリオ全体の稼働率は、98.4%から99.0%の間で推移し、当期末時点では99.0%となっている。
3. 内部成長(決算説明資料より抜粋)
4. 資金調達の概要
当期において、特定資産の取得及び有利子負債の返済のため、一定の資金調達を行った。
この結果、当期末現在の有利子負債残高は前期より34.5億円増加した3,238億円(借入金残高2,923億円、投資法人債残高315億円)となり、当期末のLTVは44.5%となった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)