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8957 東急リアル・エステート投資法人
東急リアル・エステート投資法人が第43期決算、TOKYU REIT虎ノ門ビルの売却、自己投資口取得を発表
(2025/03/17)
東急リアル・エステート投資法人が、第43期(2025年1月期)決算を発表した。 第43期は、「CONZE恵比寿」を売却した。前期に取得した東急番町ビルの通期稼働や物件売却益の増加が寄与したが、賃貸事業費用や融資関連費用の増加により、前期比1.0%減益。差引き792百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は4,002円と前期比5.3%増となった。 期末のポートフォリオは29物件、資産規模(取得額合計)は2,526億円、有利子負債比率は43.2%。 併せて「TOKYU REIT虎ノ門ビル」を売却することを発表した。物件は港区虎ノ門にある1988年竣工のオフィスビル。築37年が経過し競争力の低下や大規模修繕工事の対応を課題とし、売却を検討。簿価及び鑑定価格を上回る価格で売却できることから売却を決定した。売却額は163億円。3期に分割して売却する。 また自己投資口の取得を行うことを発表した。本投資法人の自己投資口の取得は初めてとなる。取得する投資口数は上限24,000口(発行済投資口数の2.5%)、取得総額は上限30億円。取得した投資口は第44期(2025年7月期)中に消却する予定。 第44期(2025年7月期)は、TOKYU REIT虎ノ門ビルの30%を売却する。これによる物件売却益1,906百万円が寄与するが、固都税や外注委託費の増加により、前期比0.3%減益を見込む。差引き779百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は4,000円となる見通し。 第45期(2026年1月期)は、TOKYU REIT虎ノ門ビルの30%を追加売却する。テナント入替えや賃料増額により増収となるが、修繕費や支払利息の増加により、前期予想比2.3%減益を見込む。差引き671百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は4,000円と前期予想と同額となる見通し。 なお、自己投資口の取得及び消却の影響は織り込んでいない。 TOKYU REIT虎ノ門ビルの残り40%は第46期(2026年7月期)に売却する予定。 渋谷エリアの賃貸市況が堅調であり賃料増額が期待できることから、物件売却益及び内部留保を除いた1口当たり巡航分配金3,500円(第45期時点は2,805円)を中期目標とし、更に物件売却益による増配も目指す。
第43期実績 | 第44期予想 | 前期比 | 第45期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 9,742百万円 | 9,649百万円 | ▲1.0% | 9,834百万円 | 1.9% |
当期利益 | 4,705百万円 | 4,689百万円 | ▲0.3% | 4,581百万円 | ▲2.3% |
分配金総額 | 3,912百万円 | 3,910百万円 | ▲0.1% | 3,910百万円 | 0.0% |
1口当たり分配金 | 4,002円 | 4,000円 | ▲0.0% | 4,000円 | 0.0% |
<売却> | |||||
物件名称 | TOKYU REIT虎ノ門ビル | ||||
所在地 | 東京都港区虎ノ門 | ||||
売却額 | 16,300百万円 | ||||
簿価(売却時想定) | 9,607百万円 | ||||
差額(売却額-簿価) | 6,693百万円 | ||||
売却日 | 2025年4月、2026年1月、2月(計3回) | ||||
売却先 | 西久保合同会社 |
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