大和ハウスリート投資法人が第36期決算、物流施設3物件の売却、自己投資口の取得を発表

(2024/04/16)

大和ハウスリート投資法人（DHR）が、第36期（2024年2月期）決算を発表した。 第36期は、「MIMARU東京八丁堀」「Dプロジェクト門真Ⅰ」を取得した。これにより賃貸収益は増加したが、前期の物件売却益がなくなったことや、Dプロジェクト上三川の減損損失計上により、前期比7.5％減益。のれん償却費1,982百万円、更に減損損失発生に伴う税会不一致を回避するため一時差異等調整引当額889百万円を利益超過分配として加算し、1口当たり分配金（利益超過分配金含む）は5,711円となった。 期末のポートフォリオは232物件、資産規模（取得額合計）は9,057億円、有利子負債比率（のれん含む）は42.8％。 併せて「Dプロジェクト富里」等、物流施設3物件を売却することを発表した。売却先はスポンサーである大和ハウス工業が出資する合同会社。3物件の売却額は計225.8億円。 更に自己投資口の取得を行うことを発表した。DHRの自己投資口の取得は初めて。取得する投資口数は上限14,000口（発行済投資口数の0.6％）、取得総額は上限30億円。取得した投資口は全て2024年8月期中に消却する予定。 第37期（2024年8月期）は、「DPL浦安Ⅲ」を取得、「Dプロジェクト富里」「Dプロジェクト上三川」を売却する。Dプロジェクト上三川の売却損604百万円が発生するが、Dプロジェクト富里の売却益1,430百万円や新規物件の収益寄与、前期の減損損失がなくなること等から、前期比17％増益を見込む。のれん償却費1,982百万円を加算する一方、前期の一時差異等調整引当額の戻し入れを行い、1口当たり分配金（利益超過分配金含む）は5,750円となる見通し。 第38期（2025年2月期）は、「Dプロジェクト久喜Ⅱ」を売却する。売却益2,330百万円を計上するが、売却した物件の収益減少やフォレオひらかたの主要テナント退去に伴うリニューアル及び建替の検討により除却費用発生を想定し、前期予想比6.6％減益を見込む。のれん償却費1,982百万円を加算、更にDプロジェクト久喜Ⅱの売却に伴う税会不一致を回避するため、一時差異等調整引当額1,255百万円を利益超過分配として加算し、1口当たり分配金（利益超過分配金含む）は6,300円と前期予想比9.6％増となる見通し。 なお、自己投資口の取得及び消却による業績予想への影響は考慮していない。 金融環境の変化に伴い、今後は内部成長に繋がる物件入替えを推進、資本コストを意識した柔軟な財務戦略を実施していく。