今回は、GLPジャパン・アドバイザーズ株式会社 鳥越 豪郎 氏にJ-REIT市場と ファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。 (※このインタビューは2015年6月に行ったものです。)
GLP投資法人は、先進的物流施設に特化したJ-REITです。
運営主体であるGLP JAの親会社は、GLPという物流専業の不動産デベロッパーであり、GLPグループが保有・運営・管理する賃貸用物流施設の規模は、延床面積ベースで国内最大です。全員が物流のことばかりやっているエキスパートが集まっている会社で、PM、コンストラクションマネージメント、リーシングまで手掛けてやっております。
私たちが上場準備をしていたのは2011年頃ですが、当時はJ-REIT市場が低迷し、新規の上場もしばらく無かったような状況でしたので、J-REITに対する投資家の懸念に応えるためにはどうすればよいかという議論を相当行い、ガバナンスにも十分に配慮しました。例えば、ガバナンスシステムを海外の投資家に耐えうるものにしようということで、投資委員会やコンプライアンス委員会における外部委員の選任については、投資法人役員会の承認を必要とする等、当時は他ではやっていない一歩上のガバナンスシステムを導入しております。
また、資産運用会社経営陣の賞与は、GLP投資法人のEPU(1口あたり当期純利益)と、GLP投資法人の投資口価格の東証リート指数に対する相対的パフォーマンスに連動したインセンティブ報酬となっております。日本企業ではなかなかそこまでやっている企業はないと思います。
もう一つの特徴は、利益超過分配になります。今では他のJ-REITでも導入の事例が見られますが、GLP投資法人が一番初めに利益超過分配を導入しました。物流不動産は、減価償却費の額と実際に必要となる資本的支出の金額に差が大きいことから、利益超過分配が行いやすいという事もありますが、海外のREITで通常行われているFFO※をベースとした分配を可能にする目的で採用しました。
※FFO(ファンズ・フロム・オペレーション):不動産投資信託が賃料収入からどれだけのキャッシュフロー(現金収入)を得ているかを示す数値で、純利益に減価償却費と不動産の売買損益を加えて算出する。
開示も非常に重視しており、J-REITは、海外投資家に対しての情報発信をしっかりしていかなくてはいけないと思っております。プレスリリースや短信等の開示資料の日英同時配信に加え、海外の企業のほとんどが導入しているアーニングスコールも行っております。決算発表後に電話会議のシステムを使って海外の投資家と繋いで英語で同様の説明会を行っています。
今でこそ東証REIT指数が高くなってきていますが、かつて利回りが8~10%台のREITがあった頃から、どうしたら外国の投資家がJ-REITに注目し、投資しやすくなるのかを考えて準備していました。そういうところも評価していただいているのではないかと思います。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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