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2017年09月13日

第2部「REITキーマンに聞く!」 積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一氏

今回は、積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。

積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一氏

――内部成長について、高稼働率の維持や保有物件の賃料動向等についてお話し下さい。

現時点のポートフォリオの稼働率は100%です。また、マスターリースの先にいるエンドテナント稼働率をみても99.9%と極めて安定的なポートフォリオが構築できている状況です。
賃料固定型マスターリースは収益連動型の仕組みもありますが、アップサイドは限定的とも考えられますので、内部成長について当リートは限定的という点は否めません。ただし、中期的なパフォーマンスアップについては実現できるよう取り組んでいきたいと考えています。

――財務戦略についてはどのようにお考えでしょうか。

現時点のLTV水準は40.8%と他のオフィス系リートと比較して低い水準にあります。一昨年の公募増資以降、ほぼ同じ水準を保っています。積水ハウスの高い信用力を背景に安定的な財務基盤が構築できているのも当リートの強みだと考えています。引き続き財務についても安定的な運用に努める方針ですので、LTV水準も当面の間は上限45%程度までで保守的にコントロールしていきたいと考えています。

――金利環境についてはどのような見通しをお持ちでしょうか。

長期的には金利上昇傾向にあるのかもしれませんが、政策的には金利が急速に上がらないようコントロールされると思いますので、現在の水準がしばらく続くのではないでしょうか。ただし、リートの長期的な安定的運用が重要と考えていますので、低金利が続くからといって財務レバレッジを拡大させていこうとは考えていません。

――運用会社の人材面での強みについてお聞かせください。

現時点で運用会社は22名の役職員が在籍していますが、私も含めまして半数が当リートの新規上場時の2014年12月以前から既にリートの運用経験を積んできた人員です。上場当初からリートの運用実績が豊富な人員で運用ができていることが、今日に至るまでスムーズに運用を進めてこれた一要因と思っています。

――最後にIRの取組みについてお聞かせください。

当リートの投資家層をみると、まだまだ十分な広がりではなく、より幅広い投資家層にアクセスしていく方針で取り組んでいます。
国内機関投資家とは決算説明会に加え、決算IRで定期的にコミュニケーションをとっています。また、3年連続しての公募増資もミーティング機会の創出につながっています。
海外投資家に対しては、当リートにおける海外投資家比率が低いこともあり、積極的に海外IRを実施している状況です。大きく北米、欧州、アジアの海外投資家に対して、年1回以上のペースでミーティングを実施しています。今後、更なる英文開示の充実等、一層のテコ入れを行っていきたい分野です。
個人投資家も重要な投資家層ですので、個人投資家セミナーや説明会へ積極的に参加しています。また、今後ホームページをより分かりやすいものにしていきたいとも考えています。
ただ、重要なのは投資口の流動性を高めていかないと投資家層の幅の拡大が進展しないということですので、資産規模の拡大に努めていきたいと考えています。

――本日は、大変お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございました。

積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一氏

今回インタビューにご対応いただきました積水ハウス投資顧問株式会社 井上 順一様です。

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