J-REIT、インフラファンドのIR祭り
続いてはオフィスを主要投資対象とするケネディクス・オフィス投資法人、積水ハウス・リート投資法人、アクティビア・プロパティーズ投資法人です。
この中でケネディクス・オフィス投資法人は、独立系不動産運用会社として20年の運用履歴を持つケネディクスグループをスポンサーとし、中小規模オフィスに軸足を置いた運用を行っています。
「オフィス」と聞くとどうしても2018年から2020年にかけての大量供給を思い浮かべて市況の先行きに不安感を抱いてしまいますが、ケネディクス・オフィス投資法人が重視している中小規模オフィスは、25年~30年前の大量供給以降、供給が極めて絞られているそうです。
こうした逼迫した需給環境と多数の物件を擁することによるスケールメリットを生かした物件管理を武器に内部成長を進めていくのがケネディクス・オフィス投資法人の当面の戦略のようです。
そしてアクティビア・プロパティーズ投資法人は、スポンサーである東急不動産が積極的な再開発を進める渋谷地区を中心に、オフィスと都市型商業施設の二本柱で外部成長と内部成長を進めていく考えを示しました。
Googleの日本法人が2019年5月に渋谷に移転することを決定しましたが、渋谷一帯で再開発が進んでオフィス供給が増えればGoogleに追随して渋谷を拠点とするIT企業が更に増加することも考えられ、渋谷に強みを持つアクティビア・プロパティーズ投資法人への追い風となることも期待されます。
また、積水ハウス・リート投資法人ですが、こちらは今年1月に積水ハウス・レジデンシャル投資法人と合併すると発表しました(手続きが順調に進めば5月1日付で合併成立)。それを受け、今回のJ-REITファン2018でも講演で積極的に当該合併の意義と利点を訴えていました。
もし合併が実現すれば、オフィスと住居からなる規模4,000億円超のポートフォリオを擁するJ-REITの誕生となります。資産の性質として、好況時には収益性が高まるものの不況時には落ち込んでしまうオフィスと好不況に左右されず一定の収益を上げる住居が組み合わさることで、より安定的な分配が可能なJ-REITが誕生しそうです。
最後はホテル特化型J-REITですが、今回のイベントに参加したのは星野リゾート・リート投資法人です。
同投資法人のスポンサーである星野リゾートは、1914年に軽井沢の温泉旅館として始まり、今やホテルブランドの認知力でもトップレベルに存在になっています。
一方で同社は非上場であるため個人投資家(潜在的には顧客ともなり得る)との接点が比較的少ない状態にあります。そうした事情を反映してか、J-REITファン2018での講演はまず星野グループ全体についての話から始め、その経営戦略の一翼を担う存在として星野リゾート・リート投資法人の説明に移るという構成になっていました。
内外の好景気に支えられて堅調な国内需要と盛り上がりの続くインバウンドが観光産業の追い風となっていますが、様々なタイプのホテル・宿泊施設を開発・運営するスポンサーと二人三脚で日本の観光産業を盛り上げていけるか、今後の星野リゾート・リート投資法人が注目されます。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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