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2018年03月01日

J-REITファン2018

J-REIT、インフラファンドのIR祭り

特別講演「J-REIT投資のポイントと2018年のマーケット展望」ではどのようなトークが展開されたのでしょうか。

こちらは司会をJ-REITトークセッション同様にマーケットカタリストの櫻井氏が務め、マスコミ等でも活躍されている武者陵司氏に証券市場全体としての見通し、そしてJ-REITアナリストとして著名な鳥井裕史氏にJ-REIT市場の今後を語って頂くという構成でした。

株式を中心とした金融市場は長く安定的に改善が続く「適温相場」の状態にあります。そこに冷や水を浴びせかけた今年2月の急落。これが一過性の問題に過ぎないのか、それとも「適温相場」の終わりを告げる号砲なのかは誰しもが気になる問題です。

この問題に対して武者氏は、「適温相場は続き、株式市場の見通しは明るい」と断言します。
その根拠として、同氏は今まで「適温相場」を支えてきた要素、つまり技術革新によって企業がより少ない人手や資本で利益を上げることが可能な状態、そして企業の人手や資本の余剰感を解消するために政府が様々な政策を実施している状態は2月の株価急落でも変わっていないことを挙げます。
そこから更に論を進めて「2030年には日経平均10万円」と大胆に宣言するあたりは、強気の武者節の面目躍如といったところでしょうか。

強気の武者氏からバトンを引き継いだ鳥井氏もJ-REIT市場の今後について「当面東証J-REIT指数2,000ポイントを目指した上昇基調が続くのではないか」と楽観的な見通しを示しました。
その根拠として挙げられたのが、日銀金融緩和による低金利が当面続くであろうこと、そして賃料増額をはじめとした各J-REITの内部成長が好調を続けていることです。
低金利と賃料増額といったファンダメンタルの改善にJ-REIT投資口価格の低迷の要因となってきた投資信託のJ-REIT売りがひと段落すれば、上昇基調はより鮮明になってくるのではないかというのが鳥井氏の読みです。

未来を見通すことは非常な困難が付きまとう行為であり、現状も幾つか気になる問題点がないわけでは決してありませんが、少なくともファンダメンタルの好調さというしっかりした基盤に支えられ、J-REIT関係者や個人投資家も総じて明るい、強気の雰囲気に包まれたJ-REITファン2018でした。

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