2016年06月23日

「次世代型出世ビル」プロジェクト始まる

ベンチャー企業・成長企業様を支援する

2016年5月19日、企業向け信用保証業務を手掛ける日本商業不動産保証(代表取締役社長 豊岡 順也氏)やドコモ、第一勧業信用組合など7社が「次世代型出世ビル」プロジェクトの発足を発表しました。
ベンチャー企業支援を目的とした当該プロジェクトは、所定のオフィスビルに入居したベンチャー企業にオフィス借入時の保証金を半額にするサービスやITインフラの整備、各種融資やコンサルティングといった多様な支援を提供する点に特徴があります。

支援を受ける側であるベンチャー企業にとっては、保証金が減額された分を人材育成や開発・研究などに回して成長につなげられるという利点は見逃せません。「次世代型出世ビル」プロジェクト参画企業は、支援したベンチャー企業が業績拡大、ひいてはオフィスの増床や移転を重ねていくことで、成功したベンチャー企業が多く出る「縁起の良い出世ビル」を作りたいとしています。

「次世代型出世ビル」プロジェクト第一号案件の対象となる物件は、株式会社 髙木ビル所有の「虎の門髙木ビル」(港区西新橋)です。当該プロジェクトが立ち上がったきっかけは、オフィス借入時の保証金半額負担サービス「保証金半額くん」を提供する日本商業不動産保証の豊岡氏のベンチャー支援に対する考えに株式会社 髙木ビルの専務取締役である髙木氏が共感したことにあるそうです。

プロジェクトの先陣を切ることになった「虎の門髙木ビル」は、「長く良いものを使い続ける」、「100年使い続けられるビル」というコンセプトの下、造りの堅牢性に加え、省エネや空調負荷軽減も考慮した設計、そしてフロアの小割にも柔軟に対応可能な点が特徴となっています。

「虎の門髙木ビル」の所在地である虎の門というエリアについて髙木氏は、古くから中小貸ビルや店舗が多く集まる一方、最近の再開発による大規模オフィス供給もあって様々なタイプの企業、ビジネスマンが集う多様性の街として発展してきたといいます。
そこを「次世代型出世ビル」プロジェクトの最初の舞台とすることは、中小ビルの可能性の拡大、入居テナントをビジネスパートーナーとした新たなビジネスマインドの創生、不動産に対する経営マインドの変化といった面で大きな意義があるのではないかと話しておられました。

現在、オフィス市場の9割を占めるとされる中小オフィスビルは、空室率や賃料の改善で大規模オフィスと比較すると苦戦が続いています。そうした中小オフィスビルにベンチャー企業の需要を引き込むことで新たな価値の創出を狙う「次世代型出世ビル」プロジェクト、対象物件周辺の活性化だけではなく、日本経済全体の裾野を拡大するという意味でも目が離せません。

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