(2023/10/16)
サンケイリアルエステート投資法人(SRE)が、第9期(2023年8月期)決算を発表した。 第9期は、「S-GATE赤坂」の追加持分、「SANKEILOGI摂津」を取得する一方、「ブリーゼタワー」の一部を売却した。旗艦物件である品川シーサイドTSタワーの主要テナントであるソニーグループが3月に追加解約し、ポートフォリオ全体の期末稼働率は85.6%と前期より-7.8ポイントの大幅低下。これにより賃貸収入が減少したが、物件売却益164百万円が寄与し、前期比4.9%増益、1口当たり分配金は2,418円となった。 期末のポートフォリオは15物件、資産規模(取得額合計)は1,028億円、有利子負債比率は50.8%。 併せて旗艦物件の主要テナントの退去に伴い収益構造の再構築の必要性を認識し、リバイバルプランとして3点の施策を発表した。 1点目は、テレワークの進展に伴いオフィス需要が変化している背景から、従来のオフィス中心の投資方針から、ホテル・物流施設・住宅を含む総合型REITへ転換し、オフィスの投資比率を50~70%へ引き下げる。 2点目は、スポンサーであるサンケイビルとの間で、物件入替えに関する優先交渉権を取得した。ブリーゼタワーと品川シーサイドTSタワーを売却候補とする一方、サンケイビルが保有するホテル3物件を取得候補とする。優先交渉権の期限は2024年2月末。 3点目は、スポンサーであるサンケイビルがSREの投資口約10%を上限に追加取得する。これにより発行済投資口数の約13.7%を保有することとなり、スポンサーの関与・サポート姿勢を明確化する。 第10期(2024年2月期)は、上記リバイバルプランの物件入替えを織り込む。これにより物件売却益を計上する一方、売却する物件の賃貸収入の減少により、前期比15.2%減益を見込み、1口当たり分配金は2,050円となる見通し。 第11期(2024年8月期)は、前期の物件売却益がなくなるが、取得する物件の収益寄与、売却する物件の賃貸費用の減少により、前期予想比3%増益を見込み、1口当たり分配金は2,113円となる見通し。
第9期実績 | 第10期予想 | 前期比 | 第11期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 2,751百万円 | 2,613百万円 | ▲5.0% | 2,337百万円 | ▲10.6% |
当期利益 | 1,129百万円 | 957百万円 | ▲15.2% | 986百万円 | 3.0% |
1口当たり分配金 | 2,418円 | 2,050円 | ▲15.2% | 2,113円 | 3.1% |
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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