(2021/11/16)
グローバル・ワン不動産投資法人が、第36期(2021年9月期)決算を発表した。 第36期における物件取得はなし。期末稼働率は96.3%と前期より1.2ポイント低下した。明治安田生命大阪御堂筋ビルや豊洲プライムスクエアの稼働率が低下する一方、淀屋橋フレックスタワー等の賃料増額が寄与し、前期比0.1%増益となり、1口当たり分配金は2,446円となった。 期末のポートフォリオは11物件、資産規模(取得額合計)は1,911億円、有利子負債比率は47.1%と前期より変動なし。 併せて自己投資口の取得を行うことを発表した。2018年以来2回目となる。コロナ禍以降NAV倍率が1倍を下回っており、他のオフィスREITに比べても低い水準であることから、フリーキャッシュを活用し、1口当たり分配金及び1口当たりNAVの向上を目的とする。取得する投資口数は上限18,000口。発行済投資口数の1.87%に相当する。取得総額は上限15億円とする。 第37期(2022年3月期)は、期末稼働率が97.2%へ改善する想定。賃料増額やフリーレント終了を見込む一方、豊洲プライムスクエアや大手町ファーストスクエアのテナント退去により、前期比2.6%減益となる見通し。内部留保より18百万円を取崩し、1口当り分配金は2,400円と分配金目標の下限を維持する。なお、自己投資口取得を行った場合は、1口当たり2,410円となる見通し。 第38期(2022年9月期)は、期末稼働率は95.9%と再び低下する想定。賃料増額やフリーレント終了、修繕費の減少により、前期予想比1.2%増益を見込み、1口当たり分配金は2,410円となる見通し。自己投資口取得を行った場合は、1口当たり2,444円となる見通し。 課題である豊洲プライムスクエアは、テナント退去が続き2020年9月以降稼働率が80%台で推移していたが、2022年2月に90.1%へ回復する予定。 オフィス市況については、企業業績による縮小移転の動きが一巡し、大規模ビルの空室率の上昇は鈍化している。コロナ禍が収束し企業業績の回復やオフィス再構築の動きから、年明けよりテナントの動きが活発化し、空室率は回復すると見る一方、その先の2023年及び2025年のオフィス大量供給による影響には留意が必要と認識する。
第36期実績 | 第37期予想 | 前期比 | 第38期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 5,759百万円 | 5,635百万円 | ▲2.2% | 5,664百万円 | 0.5% |
当期利益 | 2,352百万円 | 2,290百万円 | ▲2.6% | 2,318百万円 | 1.2% |
分配金総額 | 2,352百万円 | 2,308百万円 | ▲1.9% | 2,318百万円 | 0.4% |
1口当たり分配金 | 2,446円 | 2,400円 | ▲1.9% | 2,410円 | 0.4% |
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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