(2021/05/21)
森トラスト総合リート投資法人が、第38期(2021年3月期)決算を発表した。 第38期における物件取得はなし。紀尾井町ビルや渋谷フラッグの稼働率が低下、修繕費が増加する一方、一部物件の償却期間終了に伴い減価償却費が減少したことにより、前期比1.1%増益、1口当たり分配金は3,875円となった。 期末のポートフォリオは15物件、資産規模(取得額合計)は3,240億円、有利子負債比率は47.5%。期末におけるエンドテナントの稼働率は98.6%と前期比1.3ポイント低下。 第39期(2021年9月期)は、旗艦物件である東京汐留ビルディングのオフィス部分全てのエンドテナントであるソフトバンクグループが6月に退去する。これよる収益低下を軽減するため、物件入替えを行い、「神谷町トラストタワー」を一部取得、「東京汐留ビルディング」を一部売却する。物件売却益14億円が寄与するが、東京汐留ビルディング等の減収により、前期比5.8%減益を見込む。差引498百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は3,392円となる見通し。 第40期(2022年3月期)は、「神谷町トラストタワー」を追加取得、「東京汐留ビルディング」を追加売却する。また新橋駅前MTRの一括貸しテナントであるヤマダ電機が12月末に退去する。東京汐留ビルディングの空室や新橋駅前MTRの退去等により、前期予想比12.7%減益を見込む。物件売却益より差引368百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は3,000円となる見通し。 課題である東京汐留ビルディングのオフィス・店舗区画の稼働率は、現時点の契約ベースで44.3%であり、早期に稼働率回復を目指す。新橋駅前MTRビルは、リーシングと物件売却の両面を検討する。なお、リーシングの長期化を想定して内部留保を積み増し、第40期末の内部留保残高は24.33億円となる。
第38期実績 | 第39期予想 | 前期比 | 第40期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 8,789百万円 | 9,180百万円 | 4.4% | 8,277百万円 | ▲9.8% |
当期利益 | 5,115百万円 | 4,819百万円 | ▲5.8% | 4,211百万円 | ▲12.6% |
分配金総額 | 5,115百万円 | 4,477百万円 | ▲12.5% | 3,960百万円 | ▲11.5% |
1口当たり分配金 | 3,875円 | 3,392円 | ▲12.5% | 3,000円 | ▲11.6% |
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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