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2017年06月09日

川口有一郎氏 「不確実性高まるグローバル化の中で不動産投資はどう変わるのか」 3/3

Japan REITセミナー

主な質疑応答内容

【質問1】
最近のニュースで「日本の生産性低迷」が取り上げられているが、それとオフィス賃料の伸びが鈍いことは関係があるのでしょうか。

【回答】
生産性というと論点が広くなりますが、大枠では先進国・新興国全体でGDP成長が低迷する長期停滞に日本もはまっていてそこからオフィス賃料も影響を受けている可能性は高いと見ています。そこに加えて日本独自の問題として、中国のアリババ、米国のグーグルやアマゾン、韓国のLINEといったオフィス需要を牽引する次世代産業・企業の育成に苦戦していることがオフィス賃料の伸び悩みに繋がっているのではないでしょうか。

【質問2】
目先の米国金利については上昇幅も限定的というお話でしたが、もう少し長期的に見たとき、米国は継続的に金利を上げていけるのでしょうか。

【回答】
サマーズの「長期停滞」論に従えばその可能性は非常に低いと思います。一方で今のFRB議長であるイエレンらは「米国経済は危機から通常に回帰した」として利上げを進めていこうとしています。果たしてどちらが正しいのかとなりますと、先ほどお話ししたイールドカーブの推移や過去2年の米国経済の状況からしてサマーズに軍配が挙がるのではないかというのが現時点での私の見立てです。

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