REIT注目記事
「REITキーマンに聞く!」住商リアルティ・マネジメント株式会社 常務取締役 矢野 正明氏
今回は、住商リアルティ・マネジメント株式会社 常務取締役 矢野 正明氏に業界動向やSOSiLA物流リート投資法人の特徴に関してインタビュー形式でお話をしていただきました。
第3部:成長戦略について
――外部成長戦略についてお聞かせください。
本投資法人は、住友商事と締結したスポンサーサポート契約及びロジスティクスマネジメント契約を活用することで成長を図って参ります。
スポンサーサポート契約に基づき、原則として、本投資法人は住友商事が開発する新たなSOSiLAについての優先交渉権を取得します。これによってSOSiLAシリーズへの重点投資を継続し、ポートフォリオの安定的な成長を目指して参ります。
なお、スポンサーサポート契約に基づくパイプラインについて申し上げますと、住友商事の物流不動産事業は、開発予定物件も含めると累積での規模は金額ベースでは2,000億円台まで拡大が進んでおり、本投資法人のパイプライン候補となる物件も現在11物件あります。これに加えて、住友商事は、今後も年間約300億円程度の物流施設を継続的に開発していく予定です。
また、スポンサー開発物件以外にも、ポートフォリオの多様化・充実を図るために、運用会社独自ルートでの物件取得にも注力しております。SOSiLAを補完する物件として、独自ルート取得物件については「LiCS」というブランドを策定しており、今後は主力であるSOSiLAとそれを補完するLiCSの取得によって資産規模を拡大していきたいと思います。
――内部成長戦略についてもお聞かせいただけますでしょうか。
本投資法人の運営する多くの物件では、開発からリーシング、管理運営までを住友商事グループとして一気通貫で取り組むことで安定的な運営を実現しています。ロジスティクスマネジメント契約に基づき、リーシング業務を住友商事に委託し、住友商事の広範な顧客ネットワークを活用したリーシングを行うことで高稼働率を維持しており、IPO以降、稼働率は100%となっております。
また、この7月にはじめての契約更改がありましたが、住友商事グループ一体となった取り組みにより、賃料増額を実現できています。今後もリーシング力の強さを活用し、契約更改等のタイミングで、市場環境を踏まえつつ賃料増額等を目指すことで内部成長を図っていきたいと考えております。