今回は、伊藤忠リート・マネジメント株式会社 経営管理部長 佐藤直樹氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。
商社は資源分野に強い商社と非資源分野に強い商社に大まかに分かれますが、伊藤忠グループは非資源系、もっと言えば物流業界を牽引するEコマースと極めて親和性の高い生活消費関連ビジネスに強い商社であり、顧客層も当然こうした分野の顧客が多くなります。このような伊藤忠グループの強みを反映して、本投資法人の現在の保有物件の入居者層も、伊藤忠グループ及びグループ顧客で7割を占めており、かつその業種も現在の物流業界を牽引するEコマース業者と3PL業者で8割以上を占めています。平均契約年数も8年超と長期にわたりますが、これも伊藤忠グループとテナントとの深い関係から生まれていると言えます。結果、物流特化型REITの本来的な特徴である、非常に安定したキャッシュフローを生み出せるポートフォリオが構築されています。
このキャッシュフローの安定をさらに強固にするものとして、お話ししたいのがテナントとの「粘着性」です。
具体事例でお話しした方が分かりやすいのですが、例えば、段ボール。インターネット通販が隆盛になったことで、通販業者は膨大な量の段ボールを日々扱うこととなりました。保有物件に入居頂いている大手インターネット通販業者も段ボールが倉庫のスペースを占拠する状況に悩んでいたのですが、このテナントに対しては伊藤忠グループ会社がジャスト・イン・タイムな段ボール供給スキームを提供し、非常に好評を頂戴しています。
他にも通販には不可欠なコールセンター機能もグループ会社が提供していますし、トラック不足に悩まれているお客様にはトラック配送システムも別のグループ会社が提供可能で、既に大手家具メーカーへ導入した事例もあります。
こうした物流施設に係る企業上層部の意思決定から、実際に物流施設を利用するようになってからの日々のオペレーションまでのサポートを、リーシング営業のおまけではなく商社本来のビジネスとして提供することで築かれる長期的なwin-winの関係を「粘着性」と呼んでいます。
テナントの心を掴むことで生まれる「粘着性」は、定量数値には表れない形で入居率や再契約率等に影響し、長期安定的なキャッシュ・イン・フローとして反映されてくると考えています。
「リーシング」という言葉の意味合いが一番の違いではないでしょうか。
オフィスや住居で「リーシング」というと内部成長の話になりますが、物流不動産においてはリーシングが外部成長に直結してきます。 オフィスやマンションの開発は、まずは土地を取得し、そこから入居顧客を探すリーシングという流れです。 対して物流施設では、必要とするテナントの事業戦略によって必要となる立地・規模が全く変わってくることから、まずはリーシング活動を行いそこで掴んだ顧客ニーズをもとに土地を取得する流れとなるのです。 ですから、リーシング、そしてそこでテナントのニーズを的確に把握することが物件開発の成否、ひいては投資法人の外部成長に直結してきます。
その通りです。開発事業者としての実績のみならず、「生活消費関連ビジネス」に強みをもつ総合商社として10万社の顧客をはじめとする「商社・商流」プラットフォームを擁する伊藤忠グループがバックについている「商人が担うリート」である点が、本投資法人の強みであると考えています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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