今回は、伊藤忠リート・マネジメント株式会社 経営管理部長 佐藤直樹氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。
IPO時の取得も検討はしていましたが、格付においては資産規模に応じた流動性が焦点となりうるため、IPO時の取得は見送りました。
もっとも、本投資法人の足元の投資価格が軟調であることに鑑みれば、取りうるあらゆる施策に打って出たいと考えています。今後、外部成長目標の到達度もそうではありますが、状況を見ながら積極的に格付取得に向けて動きたいと考えています。
「シングルテナント×汎用性」というキーワードが挙げられると思います。大規模物流施設はマルチテナント型が多いのですが、物流施設の供給プレイヤーが増えた結果、マルチテナント型においては契約年数の短期化傾向が見られます。対して、一棟貸し、シングルテナント施設は一般的に長期契約となる反面リーシングの難易度が高いのですが、安定キャッシュフローを生み出す源泉となります。この点、優良な顧客と太く長い契約を締結できるという伊藤忠グループの強みを活かすことで、本投資法人は「長期安定」という物流特化型リート本来の特徴を愚直に体現することができると考えています。住宅を扱うアドバンス・レジデンス投資法人に次ぎ、伊藤忠グループにとっての二つ目のディフェンシブ銘柄と言えるかもしれません。
物流施設の説明ですとマルチテナント施設かBTS施設かという説明が一般的です。しかし、テナントの数という点ではマルチテナント(複数顧客)と対比するならシングルテナント(単一顧客)の方が適切でしょう。その上でBTS施設、つまり単一の顧客のオーダーメイドに合わせた施設には、他のテナントに交代してもそのまま使用できる「汎用施設」を対比させた方が適切だと考えます。 そうすることで、「マルチテナント施設かBTS施設か」ではなく、「マルチ×汎用」「シングル×BTS」「シングル×汎用」ともうすこしピントを絞って物流施設の個性を把握できるようになります。
BTS施設というとやや都心から離れたテナント交代可能性の低い「あなた専用」施設をイメージされる方もいるかと思います。本投資法人のポートフォリオは、伊藤忠グループと関係の深いシングルテナント中心の施設が7割ですが、先に述べた通り、本投資法人の現在の保有物件及びパイプライン物件は立地の観点からの優位性が高く、また、それぞれの建物も完全なる専用センターではなく汎用性を十分に意識した造りになっており、「シングル×汎用」という安定キャッシュフローをとことん志向する特徴を有しています。
従来の「マルチテナント施設かBTS施設か」という観点では浮かんでこなかった「シングル×汎用」の物流施設にフォーカスし、スポンサーグループの「粘着性」を活用しながらテナントに長く居続けてもらう「商人が担うREIT」として投資家の皆様に認識して頂けたら嬉しいですね。
今回インタビューにご対応いただきました伊藤忠リート・マネジメント株式会社 経営管理部長 佐藤 直樹様です。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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