(2021/10/14)
ヒューリックリート投資法人(HLI)が、第15期(2021年8月期)決算を発表した。 第15期は、投資口の追加発行を行い「ヒューリック上野ビル」「ヒューリック調布」を取得する一方、「品川シーズンテラス」「オーキッドスクエア」を売却した。新規物件取得が寄与するが、売却した物件の賃貸収益の減少、物件売却益の減少により、前期比8.6%減益。投資口数が3.1%増加、また分配金の安定化を目的に業績予想に対する上振れ169百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は3,550円と前期比12.4%減となった。 期末のポートフォリオは58物件、資産規模(取得額合計)は3,499億円、有利子負債比率は44.6%。 併せて投資口の追加発行を行うことを発表した。公募増資は2期連続。発行口数は82,800口、オーバーアロットメントによる売出口数は4,200口。これにより発行後の投資口数は6.4%増の1,440,000口となる予定。 調達額は146億円を見込み、併せて発表した物件の取得資金に充当する。 またスポンサーであるヒューリックと物件入替えを行うことを発表した。 HLIが取得する物件は、みずほ銀行店舗が入るオフィスビル3物件、有料老人ホーム1物件。計4物件の取得額は計334.6億円。 一方、HLIが売却する物件は、「ヒューリック新宿三丁目ビル」。売却額は126億円。分配金の平準化を目的に2期に分割して売却する。簿価との差額は約14億円。 これら物件入替え後のポートフォリオ全体の規模は、7.7%増の3,768億円となる。 第16期(2022年2月期)は、新規物件の賃貸収益、物件売却益698百万円が寄与し、前期比5.5%増益を見込む。物件売却益のうち62百万円を内部留保とし、投資口数が増加するも1口当たり分配金は3,600円と前期比1.4%増となる見通し。期末の有利子負債比率は45%程度を想定。 第17期(2022年8月期)は、新規物件の通期稼働、物件売却益699百万円により、前期予想比3.1%増益を見込む。物件売却益のうち83百万円を内部留保するも、1口当たり分配金は3,700円と前期予想比2.8%増となる見通し。
第15期実績 | 第16期予想 | 前期比 | 第17期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 10,505百万円 | 10,919百万円 | 3.9% | 11,196百万円 | 2.5% |
当期利益 | 4,972百万円 | 5,246百万円 | 5.5% | 5,411百万円 | 3.1% |
分配金総額 | 4,803百万円 | 5,184百万円 | 7.9% | 5,328百万円 | 2.8% |
1口当たり分配金 | 3,550円 | 3,600円 | 1.4% | 3,700円 | 2.8% |
<取得> | |||||
物件名称 | 所在地 | 取得金額 | 還元利回り | 売主 | |
ヒューリック麹町ビル | 東京都千代田区 | 12,600百万円 | 3.10% | ヒューリック(株) | |
吉祥寺富士ビル | 東京都武蔵野市 | 5,150百万円 | 4.20% | ヒューリック(株) | |
アリスタージュ経堂 | 東京都世田谷区 | 9,000百万円 | 4.00% | ヒューリック(株) | |
ヒューリック神戸ビル | 兵庫県神戸市 | 6,710百万円 | 4.20% | ヒューリック(株) | |
合計 | 33,460百万円 | ||||
<売却> | |||||
物件名称 | 所在地 | 売却額 | 簿価 (売却時想定) |
差額 (売却額-簿価) |
売却先 |
ヒューリック新宿三丁目ビル | 東京都新宿区 | 8,200百万円 | 6,801百万円 | 1,399百万円 | ヒューリック(株) |
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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