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特集!インフラ投資法人「日本再生可能エネルギーインフラ投資法人」インタビュー 井野 好男氏
今回は、アールジェイ・インベストメント株式会社 代表取締役 井野好男氏にインフラファンド市場とファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。
略歴:井野好男(いのよしお)氏
モルガン銀行(現JPモルガン・チェース銀行)、JPモルガン証券株式会社にて投資家向け市場商品開発業務に従事後、株式会社あおぞら銀行における国内外投資業務等を経て、2015年10月、リニューアブル・ジャパン株式会社に入社し、企画業務第一部長兼企画業務第二部長、再生エネルギー事業本部・副本部長に就任。
2016年2月、アールジェイ・インベストメント株式会社 代表取締役就任。
2016年8月より、日本再生可能エネルギーインフラ投資法人の執行役員も務め、2017年3月に本投資法人は東証インフラファンド市場に上場。
現在、日本再生可能エネルギーインフラ投資法人では、8発電所、約22MWを運用している。
1.インフラファンド市場について
――機関投資家や個人投資家のインフラ投資について反応はいかがでしょうか。
私どもがインフラファンドのご説明をさせていただいた投資家の方々からは、概ねインフラファンドへの投資に強い関心をお示し頂きました。 やはり長期的に投資口を保有して高い利回りを安定的に享受していただくことが大事になります。その点を十分理解していただき、安定的な利回りで長期投資に向いていることに魅力を感じていただいた投資家の方々には非常にありがたいと思っています。一方で、上場インフラファンド市場はまだ新しい市場であり、REITに比べ相対的にポートフォリオサイズが小さい点、投資口の流動性という観点や、市場の成長具合を見極めたいというお話もいただきました。
従いまして、より多くの投資家の方々に受け入れられるためには、私どもが運用する日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(以下「本投資法人」といいます。)の資産規模を早期に拡大させ、安定したポートフォリオを構築することが私どもの使命と感じております。
――投資家層としてはどのような層の投資家がいらっしゃいますでしょうか。
インフラファンドは、仕組みとしてはREITに類似していますが、既にREITへ投資していて、インフラファンドへの投資にも興味ある投資家の方々はいらっしゃいますが、インフラファンドとREITでは、その収益の源泉の違いから全く異なる商品であるという認識を持った方々が多いと思います。
個人の年金運用に近い目線を持って資金運用を行うことを考えていただける方が理解していただきやすいのではないかと思います。
ロードショーでは、機関投資家を中心に50社を対象に訪問させていただき、本投資法人の説明を行ってまいりました。多数の投資家の方々へ説明する機会がいただけたのは、今後のマーケティングにおいても大変有意義だったと考えております。
※ロードショー:機関投資家に向けて上場承認後の株式公開前に行う会社説明会のこと
――今後のインフラファンドの活性化に関してどの点に注目すべきでしょうか。
インフラファンドの活性化を期待するには、まずは投資家の方々にとって、投資しやすい環境が整備されることが必要だと考えます。個別性、専門性が強いインフラへの投資こそ、その投資判断が適切に行えるよう、情報開示の充実と、透明性を高めることが重要であると思います。
ファンドマネジメント側からすると上場インフラファンドと非上場ファンドの選択肢はありますが、将来の成長性を考えると上場インフラファンド市場が、資本市場から直接アクセスができるという点において、非常に魅力的になります。
こうした点に照らしても、上場インフラファンドの果たす役割は、インフラ整備の拡大とインフラ資産を投資対象とした金融商品の提供という意味で、非常に大きな社会的役割を担っていると思います。
――市場が整備されることでプレイヤーが増え、規模が大きくなり、投資家が参加しやすくなっていくことが今後大事になっていくというイメージかと思います。
※※我が国のエネルギー事情(日本再生可能エネルギーインフラ投資法人HPより)
http://www.rjif.co.jp/ja/about/outline.html