レンダー周りという意味においては、一般的には、前半に比べてよりファイナンスは難しくなって来ているかもしれません。 今回のPOにおいても、レンダー側からすると、まだ上場していないIPO前のビークルに貸すという判断より、上場しているJ-REITに貸す判断の方が、クレジット的に貸しやすくなっていると思いますが、やはり物件を集めてくる中で、物件の質の検証のみならず今後の売買動向も含めて審査がより慎重になりつつあるということを借り手として感じています。
我々日本リート投資法人についての厳しい指摘の代表例としては、築年数についての指摘が挙げられるかと思います。築年を20年過ぎると築古物件と認定され、該当する個別物件についてより精緻な審査を受けることになります。
審査を受ける過程の中で、該当する物件の購入を検討する際に、第一に、立地は非常に気にしており、20年で廃る物件ではなく、物件の価値を維持しながら運用していければ、テナントも入り、稼働率を十分維持できると説明しています。
因みに、全J-REIT保有物件について、20年以下と20年超の稼働率を調べたところ、20年超物件の方が少し低かったのですが、97.7%と96.4%で、僅差でした。
さすがに50年も経った物件であれば、大規模リニューアルするか、建て替えが必要となるかもしれませんが、築年20年代は決して築古ではない、という認識を持っています。
また海外の投資家は築年数をあまり気にしているように見受けられず、日本の不動産は耐震補強がきちんと行われ、しっかりした建築物という認識を持っているようで、立地さえ間違えなければ問題ない、と考えているようです。ただ、保有物件をいかに管理し、価値を維持しているかは、綿密にチェックする、とのことでした。
我々運用者としては、投資家の求めているものの本質を考える必要があると思います。
綺麗で新しく分かりやすい大規模物件を組入れた、2%~3%の低位安定リターンを求めているのか、それとも、築年の経過した物件が含まれていても、物件分散を効かせたポートフォリオからの安定的な3%~4%のリターンを求めているのか?プライム立地の500億1棟と物件が分散している50億10棟を比較すると、実質的にどちらのリスクが高いかを軽々には判断できないと考えています。であれば、リターンの比較により投資判断がなされるのではないかと思っています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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