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J-REIT市況月次レポート 2014年2月

1.REIT全体市況

2月の東証REIT指数(配当なし)は、前月比+7.44ポイントの上昇。月初は米国経済を懸念して株式同様に大幅下落して始まったが、その後は1,450~1,500ポイントで安定的に推移し、25日は約一ヶ月ぶりに1,500ポイントを回復した。月末に掛けて中国経済やウクライナ情勢を契機に株式相場が下落するのに対し、東証REIT指数は長期金利の低下や日銀の買入れを背景に続伸した。2月の日銀の買入れ額は計18億円。

2014年に入りTOPIXに比べて東証REIT指数のボラティリティの低い点が顕著となっている。その要因として、REITの安定したファンダメンタルに加え、長期金利の低下や日銀の買入れ等の外的要因が挙げられる。投資口価格が安定すると、発行価格が1口出資額を上回るプレミアム増資が可能となり、外部成長へ更なる好循環が期待できよう。一方、懸念材料として、キャップレートの低下(不動産価格の上昇)に伴い物件取得環境が厳しくなっており、これまで好調であった外部成長にブレーキが掛かる可能性が指摘できる。今後の収益拡大には、物件取得パイプラインの強化や保有物件の売却先の確保等、スポンサーとの協力体制が影響すると考えられる。

個別銘柄では、7日にヒューリックリート投資法人(3295)が上場した。投資口市況が安定していたこともあり、初値は122,000円とIPO発行価格を13%上回る堅調な出だしとなった。ヒューリックリート投資法人は、オフィスビルと都市型商業施設を主要な収益基盤としながら、有料老人ホーム、ネットワークセンターをポートフォリオの20%程度組み入れる方針。有料老人ホームを含むシニア住宅は、REITの資産規模全体で未だ0.2%、ネットワークセンターを含むインフラ施設は0.8%と極めて小さい。これら特殊な運用型資産は、オフィスビル等に比べて市場規模が小さく、またリスクコントロールが異なる点から、投資市場は未成熟であったが、昨年物流施設が台頭してきたように、今後急成長が見込まれる産業分野であり、また年内にヘルスケア特化型REIT等の上場予定もあることから、REITにおける存在感が高まるとともに、REITのセクターの多様化が期待できよう。

 

<市況データ>

 

2014年2月末現在

(前月末比)

東証REIT指数(配当なし)

1,504.90

+7.44 

東証REIT指数(配当込み)

2,524.48

+23.69

時価総額合計

7兆7,094億円

+1,701億円

平均分配金利回り(時価総額による加重平均)

3.67%

-0.01%

<東証REIT指数と予想分配金利回りの推移>  (グラフは2013年3月~2014年2月の12ヶ月間)

 

 

2.個別銘柄データ

       

2014年2月末現在

 

証券
コード

投資法人名

投資口価格
(円)

騰落率
(1ヶ月)

予想配当
利回り

時価総額
(百万円)

 
 

8951

日本ビルファンド投資法人

582,000

-0.2%

2.64%

805,488

 

8952

ジャパンリアルエステイト投資法人

551,000

4.2%

2.75%

654,742

 

8953

日本リテールファンド投資法人

200,800

-2.4%

4.07%

463,486

 

8954

オリックス不動産投資法人

128,700

-5.4%

3.69%

217,180

 

8955

日本プライムリアルティ投資法人

352,500

0.4%

3.43%

290,813

 

8956

プレミア投資法人

394,500

-0.9%

4.81%

86,277

 

8957

東急リアル・エステート投資法人

124,400

0.9%

4.02%

121,613

 

8958

グローバル・ワン不動産投資法人

691,000

-2.5%

5.50%

66,958

 

8959

野村不動産オフィスファンド投資法人

430,000

-5.0%

4.65%

160,198

 

8960

ユナイテッド・アーバン投資法人

155,500

1.7%

3.54%

370,118

 

8961

森トラスト総合リート投資法人

840,000

1.1%

4.12%

221,760

 

8963

インヴィンシブル投資法人

18,550

1.2%

5.00%

29,182

 

8964

フロンティア不動産投資法人

552,000

4.7%

3.59%

273,792

 

8966

平和不動産リート投資法人

81,200

-0.7%

4.11%

71,573

 

8967

日本ロジスティクスファンド投資法人

227,600

0.1%

3.25%

188,908

 

8968

福岡リート投資法人

171,400

-0.3%

3.76%

118,266

 

8972

ケネディクス・オフィス投資法人

505,000

-1.2%

3.76%

167,933

 

8973

積水ハウス・SI 投資法人

529,000

-0.9%

4.05%

84,431

 

8975

いちご不動産投資法人

64,000

-0.6%

4.78%

65,685

 

8976

大和証券オフィス投資法人

501,000

2.8%

3.02%

198,295

 

8977

阪急リート投資法人

534,000

-2.9%

4.61%

56,177

 

8979

スターツプロシード投資法人

175,900

1.9%

4.64%

25,501

 

8982

トップリート投資法人

468,000

0.0%

4.48%

82,368

 

8984

大和ハウス・レジデンシャル投資法人

418,000

-2.2%

4.02%

156,278

 

8985

ジャパン・ホテル・リート投資法人

49,900

0.8%

3.89%

130,802

 

8986

日本賃貸住宅投資法人

65,000

1.6%

4.86%

95,879

 

8987

ジャパンエクセレント投資法人

129,000

5.6%

3.80%

156,445

 

3226

日本アコモデーションファンド投資法人

351,000

-1.1%

4.10%

161,959

 

3227

MIDリート投資法人

234,100

0.1%

5.16%

42,987

 

3234

森ヒルズリート投資法人

137,900

1.5%

3.10%

190,981

 

3240

野村不動産レジデンシャル投資法人

537,000

0.6%

4.49%

86,350

 

3249

産業ファンド投資法人

871,000

3.0%

3.75%

143,990

 

3269

アドバンス・レジデンス投資法人

218,000

0.4%

4.13%

283,400

 

3278

ケネディクス・レジデンシャル投資法人

224,000

4.1%

4.96%

54,123

 

3279

アクティビア・プロパティーズ投資法人

865,000

1.2%

3.59%

217,169

 

3263

大和ハウスリート投資法人

416,500

-3.3%

3.71%

102,076

 

3281

GLP投資法人

107,200

0.8%

3.95%

224,873

 

3282

コンフォリア・レジデンシャル投資法人

714,000

-4.4%

4.45%

71,873

 

3283

日本プロロジスリート投資法人

218,000

5.3%

3.38%

340,898

 

3285

野村不動産マスターファンド投資法人

106,000

-2.0%

4.87%

176,518

 

3287

星野リゾート・リート投資法人

718,000

-1.0%

3.67%

14,540

 

3290

SIA不動産投資法人

378,500

-2.7%

4.98%

28,425

 

3292

イオンリート投資法人

130,000

-1.7%

3.69%

123,500

 

3295

ヒューリックリート投資法人

138,200

-

3.24%

85,615

 

予想利回り算出方法:年換算予想分配金(当期予想分配金+次期予想分配金)/投資口価格

但し、 決算期が年1回の銘柄: 年換算予想分配金(当期予想分配金)/投資口価格
※予想分配金が未発表の場合、直近期の予想分配金を使用する 

※実質運用日数が変則期間の場合、年換算に修正する 

※GLP投資法人(3281)、日本プロロジスリート投資法人(3283)は、利益超過分配金を分配金に含めて算出する

バックナンバー

※2013年11月以前のバックナンバー(PDF)はこちら

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1 日本プロロジス +1.86%
2 大和ハウスリート +1.82%
3 CREロジ +1.77%
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